ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設 ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。 こちらです https://kakuyomu.jp/users/pennamec001
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いまさらだけど、やはり書いておく。 
 漫画「美味しんぼ」で「福島で鼻血が出ている人は大勢いる」「鼻血の原因は被曝したから」「福島は人が住める状態じゃない」などと書かれたことについて。
 これは重大なデマの拡散で、糾弾されてしかるべきことだと思う。
 糾弾したら表現の自由が侵害される、という意見もあるけれど、このマンガは「福島の真実」という看板を掲げてしまったので、内容が科学的に正しいかどうか厳しく検証されるのは当然のこと。
 フィクションであることを明確にしている普通の漫画とは、まるで違う。
 むしろ、美味しんぼで言われたような理屈こそ、表現の自由をいちじるしく損なう。
 「わずかな例(鼻血を出した人もいる)を取り上げて全体を危険視する手口」が、まるでオタク叩き、漫画叩きみたいだ。
 鼻血を出したという事実があったとして、その原因は何か? いろいろ考えられるのに、「被曝が原因に違いない」というのは、「犯罪者はマンガやアニメを見ていたから影響を受けたに違いない」と、まったく同じ理屈。
 微弱な放射線の危険性が「まずない」と医者が言っているのに、「まだ完全に低線量被曝のことはわかっていない」「だから危険だ」というのは、まさに悪魔の証明そのもので、これを認めてしまったら「マンガやアニメに有害性が絶対にないといえるのか!!!」と強弁された時に、どうしようもなくなってしまう。
 危険だと主張する側に立証責任があると思いますよ。
 危険ではないと主張する側に「絶対の安全を立証しろ!!」と詰め寄るのは理不尽。
 だが、低線量被曝にかんしてはそういって詰め寄る人が現にいる。
 そのような理不尽を振りかざすと、大きなブーメランになって本人の首をはねることでしょう。
 海原雄山が「福島の人は非難する勇気を持ってほしい」とか言ってましたけど、「反原発活動家(の一部?)は、自分が間違っていたことを認める勇気を持ってほしい」ですよ。
 事故が起こった時にどれほど汚染され、どれほど死者が出るのか、という予測に関しては、まったく間違いだったわけですから。
 私もつい1、2年前まで、広瀬隆やクリス・バズビーのいうことが正しい、もうすぐ大被害が出る、政府が隠しているに違いないと思っていたので、美味しんぼと大差ない。
 が、間違いを認めるのが遅すぎるということはない。
 「我々が言っていたような大被害は出ないのだ」と認めた時、私はむしろ楽になった。
 思想や信念に合わせて現実のほうを捻じ曲げるのは、やはり無理がある。

コメント
追加訂正
ちょっと文章がへんだな。『我々が~楽になった』の前には、『カネや時間をつぎ込んできたものを間違いだと認めるのは苦痛だ。徒党を組んで運動しているなら、なおのこと認められない。だが……』みたいな文章を入れないと意味が通じない。直そう。
【2014/05/25 21:52】 NAME[ますだ] WEBLINK[] EDIT[]
無題
>広瀬隆やクリス・バズビーのいうこと

この人らは「事故の規模」について具体的にどう言っていたんです?
実際に起こった福島原発の事故と同程度の規模を想定した上で、大規模な死者や健康被害が出る、と言ってたの?

まー
トンデモさんの言説に乗って大変だーとなって、今度は反原発なんてインチキだー、となるのも極端から極端に振れてるだけって感じもしますが。。。
「大被害」自体は現実に出てるわけでね。
【2014/05/27 19:58】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]
無題
>NONAMEさん
 
 書き込みありがとうございます。

 >この人らは「事故の規模」について具体的にどう言っていたんです?
実際に起こった福島原発の事故と同程度の規模を想定した上で、大規模な死者や健康被害が出る、と言ってたの?

 もう手放してしまったんで記憶で書きますが、広瀬隆の著作、「原子炉時限爆弾」では、「東海地震で原発のシュラウドや配管が破壊され、メルトダウンが起きれば百万人単位の死者が出る」って書いてありました。
 福島の事故とは過程が違いますが、規模的にはたいして変わらないものを想定して、それで何百万人と書いてあるように読めましたね。
 小出裕章の「日本を滅ぼす原発災害」も同じで、最大死者400万人と。
 あるいは、本の中で想定されている事故は実際の福島事故より大規模なものかもしれません。
 が、それでも「死者400万人」と「福島事故の実際の被害」は、「あまりに違いすぎる」。
 これだけ大規模な事故で、ガンも白血病も増えていないのに、「もっと大きな事故だったら400万人の死者が出るかも」といっても……私は信じることができません。
 百歩譲って、もっと大きな事故だったら広瀬の言うとおりの被害が出るとしても、今回の美味しんぼは「今回の事故で、福島には人が住めなくなった」と言っているので、言い訳にならない。 
 
 クリス・バズビーは、「年間20ミリシーベルト以下の低線量被曝でも大きな健康被害が出る。白血病やガンが増加する」と言っている人で、「今後、福島で数十万単位のガン患者が出る」とも言っています。バズビーは明らかに、仮定の事故ではなく、福島事故を直接さして、数十万人のガンと言っている。

> まー
トンデモさんの言説に乗って大変だーとなって、今度は反原発なんてインチキだー、となるのも極端から極端に振れてるだけって感じもしますが。。。
「大被害」自体は現実に出てるわけでね。

 反原発運動が全部間違っていたとは言わない。
 しかし、事実に基づいた運動でないといけない。
  
 NONAMEさんの「現実に大被害は出ている」が具体的に何を指すのか。
 もちろん福島に立ち入り禁止区域ができたことじたいが大被害ですが、「広瀬・小出・バズビー・雁屋哲の言うような大被害」は明らかに出ていない。これはもう認めないといけない。
 「福島には人が住めなくなった」を前提にする運動はインチキであると言えます。
 インチキな運動は反原発運動のイメージを失墜させるだけです。
 でも、「有意義な問題提起だった」などと擁護するものがわりといます。残念なことです。
【2014/05/29 13:44】 NAME[ますだ] WEBLINK[] EDIT[]
無題
>もう手放してしまったんで記憶で書きますが(以下略)

なるほど、やっぱり煽りまくってたわけですね。しかし調べてみると、昔からすでに多くの批判をされていたようですね。

>「現実に大被害は出ている」が具体的に何を指すのか。

もちろん福島に立ち入り禁止区域ができたことじたいが大被害ですよ。
私はもともと煽り本の信者でもないし、雁屋哲の描き方も批判されて仕方ないと思ってますので。

しかし、昔から反原発運動している人って、そんなに反原発の根拠として「数百万規模の死者」ばかりに気を取られているんですか。
福島事故ではそうならなかったので洗脳が解けたというのは結構ですが、今度は楽になったとまで言うのは極端に見えます。
原発は事故など一切起こらなくても放射性廃棄物を安全に処理できないほうが問題でしょう。即廃止なんてしなくても老朽化と処理の問題からは逃げられませんからね。楽にはなれません。

【2014/05/29 22:52】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]
無題
 >NONAMEさん

 >しかし、昔から反原発運動している人って、そんなに反原発の根拠として「数百万規模の死者」ばかりに気を取られているんですか。

 私は実体験だと、広瀬、小出といった人たちの本を信用している人は多かったですよ。
 ネットでも、そういう流れがありませんか?
 「福島で、こんなに大きな被害は出ていない」と言っただけで「お前なんて反原発じゃない」「御用学者」って言われてしまう流れ。
 「広瀬の言うことを丸呑みにして危険性をひたすら訴える人間だけが反原発である」
 「広瀬が言うほど危険ではないが原発反対、という人間のことは反原発と認めない」
 こういう態度の人に、ネットでよく出くわします。

>原発は事故など一切起こらなくても放射性廃棄物を安全に処理できないほうが問題でしょう。即廃止なんてしなくても老朽化と処理の問題からは逃げられませんからね。楽にはなれません。

 おっしゃるとおりです。
 
 私が反原発運動に参加していた理由は

 1、原発事故が起こったら何百万人もの死者が出る(広瀬、小出の主張)
 2、低線量被曝でも重大な被害が出る(バズビーの主張)
 3、原発がなくても電力は足りるのだ(広瀬の主張)
 4、高レベル放射性廃棄物を安全に最終処分する方法が確立していない(広瀬の主張)
 5、原発労働者の労働環境が悪すぎる(樋口健二の主張)

 1と2は否定されたし、3も否定されたに近いと私は考えます。
 いまのところ大規模停電は起こっていないが、無理に電力を捻出している状態で、「原発を停めても足りるのが当然」と思ってはいけない。原発に関しては事故の可能性を重視するのに、火力や水力の事故を想定しないのも理不尽です。
 4と5はまだ嘘とはいえない。
 4と5を問題視して、改善するべき、という考えは持っています。事故以前の原子力政策をそのまま続けることが良いとは思わない。
 そういう「改良的な反原発運動」だったら今後も参加できると思います。

 が……
 仮に4が事実としても、「じゃあ原発をいますぐ停めるべきなんだ」という理屈にはならない。だって日本中の原発をいますぐ停めても、内部の廃棄物が消えてなくなるわけではありません。「これ以上増えない」というだけです。解決にならない。廃炉にするにしても、最終処分の技術は必要なわけであって、やるべきことは、「原発を停めること」ではなく「最終処分の技術をもっと研究すること」ではないか? 
「安全な最終処分は不可能、線量が低下するまで10万年も安全を確保できる場所はない」という意見もありますが、「安全な最終処分が不可能」であるなら、なおのこと原発を廃炉にすることが出来ない。

「いまは代替電力が不十分なので、廃止はできない。危険性の高いものは停め、比較的安全な原発を動かしてしのぎつつ、最終処分の技術を研究して、確立されたなら老朽化したものから順次廃炉にして、数十年単位で全廃するのがいいだろう」

 というのが、現在の私の考えですが、これを反原発思想に含めて良いものか……
 「推進派じゃないか」と呼ばれてしまう可能性が高いですよ。
 反原発デモの中でこれを言ったら総スカンを食うんじゃないでしょうかね。

 5に関しても、「待遇を改善するべき」というだけの話であって、「原発労働者の待遇が悪いから原発を廃止しろ」という理屈は非論理的で、私にはそういうことは言えません。
 廃炉にする場合も原発労働者は必要ですし。(福島原発に大勢いる)廃止したら原発労働者の問題が消えてなくなるわけではない。廃止は解決にならない。
 
 だから、「私はもう反原発を名乗れない。名乗ったらネットでボコられるんじゃないか?」と考えています。
【2014/05/30 16:22】 NAME[ますだ] WEBLINK[] EDIT[]
無題
気になった所だけ箇条書きで。

1.>原発に関しては事故の可能性を重視するのに、火力や水力の事故を想定しないのも理不尽です。

火力や水力の事故を想定していない? 本当の話ですか?
にしたって、事故の際の被害規模が全然違う。火力・水力の事故と原発の事故を同列に扱うほうが理不尽では?

2.>4、高レベル放射性廃棄物を安全に最終処分する方法が確立していない(広瀬の主張)
  >4と5はまだ嘘とはいえない。

これは単なる事実でしょう。誰それの「主張」とか「持論」とかじゃない。
確立しているといったら嘘でしょうが。

3.>「これ以上増えない」というだけです。解決にならない。廃炉にするにしても、最終処分の技術は必要なわけであって、やるべきことは、「原発を停めること」ではなく「最終処分の技術をもっと研究すること」ではないか? 

「これ以上増えない」のはとても重要ではないですか? 
火力発電所の事故を心配しながら、廃棄物が溢れるのは気にしないというのも理不尽です。
それに「原発を停めること」と「最終処分の技術をもっと研究すること」は別に矛盾しない。
まあ、安全な処理技術というのがどの程度すんなり実現するのかが、ますださんの語るストーリーのキモですね。できなきゃけっきょく地層処分しかない。

4.>原発労働者の労働環境が悪すぎる

これはそもそも脱原発とは本質的には関係ないですよね。改善されたからといって核廃棄物が安全に処理できるようになるわけではない。
【2014/06/01 22:36】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]
無題
 すみません、いま忙しいので少し待ってください。ちゃんと返信します。
【2014/06/02 16:06】 NAME[ますだ] WEBLINK[] EDIT[]
無題
>NONAMEさん

 遅くなりました。

 >火力や水力の事故を想定していない? 本当の話ですか?
にしたって、事故の際の被害規模が全然違う。火力・水力の事故と原発の事故を同列に扱うほうが理不尽では?

 電力の確保の問題です。
 反原発論者は「原発を再稼働しなくても電力は足りる」と主張することが多いですが、「でもそれは、火力や水力が故障や事故で発電できなくなる可能性を考えてないから足りるんでしょう?」ということが言いたいのです。
 事故が起こった際の余裕を確保するため、一部の原発を稼働させないといけない、ということです。

 >「これ以上増えない」のはとても重要ではないですか? 
火力発電所の事故を心配しながら、廃棄物が溢れるのは気にしないというのも理不尽です。

 「これ以上増えないことに全く意味が無い」とは言いません、私が間違っていました。
 最終処分できないならば、いまは一時的な保管しかできないわけで、保管する量は少ない方がいい、多くなるとカネもかかるし、漏出事故なども起こりやすくなるだろう、と同意します。
 「解決にならない」ではなく、「根本的な解決にならない」と言い直します。

 ただ、「原発を停めることで危険性が格段に減るのか」は疑問視しています。
 福島の事故では止まった状態の炉が(核物質の崩壊熱で)事故を起こしているので、「たいして事故率は減らないんじゃないの?」という気もします。
 広瀬隆の本では「蒸気配管が地震で壊れて事故を起こす」と書かれており、そういう類の事故だったら発電を止めれば回避できるかな、とも思いますが、でも福島ではそういう事故は起こってないし……福島以上に揺れが強かった女川でも起こっていない……
(発電を停めて、大きく危険性が低下する試算があるなら、私の間違いなので撤回します)
 発電を停めた時の電力不足と、事故率の低下が引き合うのか疑問、ということです。

 >全体として

 NONAMEさんの脱原発思想がどんなものなのか、確認していませんでした。私のミスです。

 私は
 「すべての原発を停めるべき→電力余裕が無いので全部は無理」
 「いますぐ原発を廃炉に→いまは安全に最終処分できないから廃炉も無理」
 と思っているだけで、「今は無理だけど、代替電力が手に入ったら停めてもいい」「最終処分の技術が確立できたら廃炉するべき」と思っています。
 仮にNONAMEさんが、「今すぐは無理だが、何十年単位で原発を廃止するべき」という考えだったら、私とだいたい同じなので、論争する必要はないと思います。 
【2014/06/04 17:31】 NAME[ますだ] WEBLINK[] EDIT[]


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