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ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設 ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。 こちらです https://kakuyomu.jp/users/pennamec001
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 涼しくなったね!
 ずっとこのまま涼しければいいが、明日あたりからまた暑くなるらしい。
 ふう……。

 つらいけど、アニメが面白いから頑張れる。

 いやあ「幻影ヲ駆ケル太陽」期待通りの面白さで。
 私の好みを直撃! 直撃!
 眼鏡の子、感情移入できそうだったのに死んじゃって残念だけど。
 でも他の子もかわいいのばっかりだし。
 「ただの魔物胎児ではなく、人間を殺していた!」というネタをすぐに明かしたので、これからもいろいろ波乱がある「二段三段びっくり箱」に違いない。とても期待できる。
 あのポッキーみたいな細い手足がちょっと……という人もいるが、いや、あれがたまらんのよ!
 あの絵柄、あのキャラデザがキモだよ!
(1話の魚屋とか年寄り連中は、あいつらだけ世界が違う感じでキモかったけどw)

 いまのところエティアさん(遠藤綾の癒し声にもうメロメロ)、るなちゃん(やっぱキマシだよ、キマシ)が好きなんだけど、でもさあ、エティアさんの髪型すごすぎないか?w 前から見てるぶんには「かわいいな」で済むんだけど、後ろから見ると……
 ちょwww キ○タマが垂れ下がってるみたいwww 

 他のアニメ? シンフォギアGも大好きだよ。
 いきなりクライマックスだー!!! 

 
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 最近読んだ本の感想。
 
 山本弘「UFOはもう来ない」

 やっぱり山本弘は面白い!
 最近の山本弘はタイムトラベル、異星人、ロボットなど、SFの超古典的テーマを題材にしているけど、あと何が残ってるだろう? そうだ、超能力! 独特の量子力学解釈をとことんつきつめて、超能力物をやって欲しいな! イーガンの宇宙消失って実は超能力物だけど、きっと山本弘はあれよりも凄いものを読ませてくれる!
(もしかすると、「詩羽がいる街」が超能力物なのかもしれない。彼女の能力はフェブラリーのオムニパシーと同じような特殊能力ということで)

 まあそれはともかく、「UFOはもう来ない」。

 タイトルとは裏腹に、UFOが来る話です。
 現代日本(おもに関西)が舞台。
 じつは、「スターファインダー」という異星人が地球をずっと監視していた。
 そのスターファインダーの宇宙船が事故によって墜落し、パイロットが「異星人を崇拝する教団」に拉致されてしまった! 主人公であるUFO研究家の女性は、宇宙に憧れる子どもたち、インチキオカルト番組を作ってきたプロデューサーと力と合わせ、異星人奪還を試みる!
 そして奪還の過程で、主人公たち地球人とスターファインダーは心を通じ合わせ、ついにスターファインダーは「地球人との付き合い方を根本的に変える」決断をする……

 異星人の設定がすごく作りこまれていて面白い。
 人類の命運を賭けた壮大な物語なのに、登場人物(とくに地球人側)の言動や行動原理がみんな等身大っていうか庶民的で親しみが持てる。
 セリフの中では「人間は愚かだ」「二足走行者(地球人のこと)は愚かで野蛮だ」って何度も出てくるけど、でも物語全体のメッセージとしては、きわめて明るく前向きで、人間の可能性を信じ、その前途を祝っている。読後感がものすごーく爽やかなんだよ!
 悪役の教祖にしても、悪党なんだけど共感できる面白いやつだよ。

 この作品のいちばん面白いところはやっぱり異星人の設定かな。
 重大なネタバレだから、これ書いちゃったら未読の人はつまらなくなるかもしれない!
 でも書く!
 


  ネタバレを回避したい人のために、スペースを空けます。










  いいですかー、バラしますよー!










 スターファインダーは、タコ型異星人です。
 タコなので哺乳類と異なり、たくさん卵を産みます。
 生んだ卵がぜんぶ大人になったら人口が大爆発して大変なことになるので……
 スターファインダーは子供を食べて殺します。
 いちばん活きが良い子供だけ残して、あとはみんな食べます。
 主人公は「こんな発達した異星人にカニバリズムの習慣があるなんて」と驚愕し、嫌悪感をいだきますが、スターファインダー側も、嫌悪されることはわかってる。
 でもスターファインダーにとっては「何万年も続けてきた当たり前の習慣」。
 子供を殺すことによってこそ命の大切さがわかる。大人になったスターファインダーは「食べられなかった側」だから、食べられてしまった子どもたちのぶんまで精一杯生きる義務と責任がある。
 スターファインダーはみんなそう思って、その義務感と責任感によって社会を維持している。
 スターファインダーは超光速航法を操り、地球人よりも遥かに高度な科学技術を持っているが、コンピュータ技術は大したことがない。何故か、という理由付けにもなっている。子供殺しを経験してこそ人間になれると思っているので、コンピュータを信用できないのだ。
 スターファインダーが今まで地球人と接触しなかった理由は他にもあるけど、この子供殺しの件も大きい。地球人にとっては不快すぎる習慣で、衝撃が大きすぎると考えているのだ。
 だが、主人公たちはその不快感を乗り越える。
 逆に地球人の習慣も、スターファインダーにはまったく理解できないものなのだから。
 違う生き物だから分かり合えない一線はある、 でも仲良くすることはできるはずだ、他の地球人もきっとできる。
 そう信じて……
 スターファインダーは心を動かされ、決断した。いっせいに地球人の前に姿を表し、自分たちのことを明かす。
 これからきっと人類社会は激変するぞ、果たして凶と出るか、吉と出るか……
 期待と不安の入り混じった、だが「きっと大丈夫さ!」と言いたくなるラスト。

 だから、「UFOはもう来ない」のだ。
 「あれは異星人の宇宙船である」と確定したら、もはや「未確認飛行物体」ではない。
(タイトルの意味は明言されないけど、私はこういう解釈)

 とても感動的だった。
 最後まで「超人でも天才でもない、卑小な、いち地球人」の感覚から離れず、でも超スケールの物語。
 きっと私も何かができる、という気持ちになれる話。
 オススメ。
 最後まで粗筋書いちゃってオススメって言われても困るかもしれないけど。
もうすぐ始まる新アニメ「ガッチャマンクラウズ」だが……
 だ、だめだ……
 女の子が主人公というだけならともかく、設定もキャラクターのコスチュームも、何一つガッチャマンらしさがない……
 ベルクカッツェなどの固有名詞がわずかに残ってるだけ……
子供の頃、ガッチャマンの再放送をずっと見ていて思い入れがあるので、なにかを踏みにじられた気分……

 それを言うなら、「仮面ライダー」シリーズも、当初の要素はほとんど残ってないけどさ。
 あれは長い時間を掛けて、クルマに乗るRX、変身シーンに敵が攻撃してくるクウガ、ライダー同士で戦う龍騎など、少しずつ違う要素を取り入れていったんでしょ。詳しくないけどそうだよね。
 それならまだ受け入れることは出来るよ。
 でもガッチャマンクラウズは、長い断絶があって、「まったく別の物をガッチャマンの名前で出してきた」のだからなあ……
 昭和タツノコ特有の、熱く血なまぐさい肉弾戦は、迫力がありながらユーモラスなメカはどこにいっちゃったのか……
 「俺様の芸術作品」は自分の看板でやって欲しい……
 
 ガッチャマンクラウズの絵柄は、戦いの迫力も無さそうだし、「萌え」というにはオシャレを狙いすぎていて、ピクリとも興奮の要素がなく、ほんとうに泣けてくる……
 いやオシャレ演出っていっても、一時期のシャフト作品みたいな演出(efとか、ネギまとか、絶望先生とか)なら分かるんだよ、でもガッチャマンクラウズの絵って、シャフト演出とも違うし、なんなんだろうなこれ、lain演出? 俺の足りないアニメ知識では表現できません!

 これ作るくらいなら、もう、いっそ「小麦ちゃん」でいいじゃないか!
 「小麦ちゃん」の中に、小麦ちゃんが二式大艇に乗ってガッチャマンのパロディで戦う話があるから、あれを新ガッチャマンっつうことにしておこうぜ! 

 タツノコプロなど制作側にも、きっと都合がある、考えがあるんだろうけどね。
 いぜん破裏拳ポリマーのリメイク版OVAを作った時、売れ行きが悪かったそうです。
 わたし観てないんだけど、オープニングなどを見る限り絵柄は劇画チックで、肉弾戦の迫力を重視した内容。
 旧作に忠実に作って売れなかったから、「今度はガラリと変えてみよう」という判断?
 
 みるけどね! みてから結論出すけどね!
 丹下桜が総裁Xとか意外性があるし。

 追記

 いまググって驚いたけど、新ポリマーって新房監督作品なのか! 意外!
 
ジャンプの漫画、スケットダンスが終わるらしい。
 まあ、当然終わるだろうと思っていた。
 ポケット団という後継者を得て、みんな卒業して、新理事長を倒して学園を救い、スイッチも喋った。
 これだけやって終わらなくて大学編とか世界放浪編とか始めたら、逆に驚く。
(昔のジャンプだったら、ほんとうにそうやって引き延ばしていたかも?)

 スケットダンス、最初はすごく好きだったし、文句を言いながらも最後まで読んでいた。
 最初の10冊くらいは単行本を買っていて、途中から買わなくなった。
 ボッスンの過去エピソードまでは買ってた。そのあと、どこかこの作品にのめり込めなくなった。
 具体的にどの話がダメだとは言えない。ジワジワ来た。

 最後まで「全体としては面白い」と思っていたんだけど……

 なんっていうのかな、「ギャグ展開とシリアス展開の落差」を、さらっと流せなくなってきたんだよ。
 ネットでは「スケットはギャグは面白いけどシリアスはダメ」みたいな意見もある。私はそうは言わない。シリアスがダメなんじゃなくて……落差というか、接続の問題というか……
 もともとスケットダンスってのは、初期から引きこもり問題とかイジメとか強姦グループとか出てくるわけで、「ギャグ的なキャラだけどギャグ一辺倒じゃなくて暗い話もあり、シリアス展開もたくさんある」作品だったわけですよね。
 別にそれは良い。路線変更したわけじゃない、読者はわかって読んでる。

 でもシリアス展開になった途端、「漫画の世界のルール」がガチャッと切り替わっている」。
 この漫画はどこまで現実的なのか、という、「リアリティレベル」が。
 ギャグ回だとマッドサイエンティストが薬作って人格を入れ替えたり大人を子供にしたり、透明人間も楽勝。
 忍者はマフィアを撃退できるし、お嬢様は国家予算よりもカネを持ってる。
 ロマンさんとかもっと凄いですよ。漫画のページを破って登場します。
 でもシリアス回だと、そういう「いわゆる漫画的キャラ、能力」は封じられ、「そのへんの不良」に苦戦するんだよ……
 話の都合だ、分かってる。
 でも、「まあそういうもんだ」と流せなくなってしまった。
 スイッチやボッスンの過去の話なら、過去の話として切り離して読める。
 でも同じ学校の中で、連続した時間の中でやってるものが、「話の都合ありき」で「世界のルール」が全然変わって、「こいつが出てくれば一発で解決」というものが全部出てこなくて……うーん。

 最後の戦いとなった「新理事長との戦い」も、「これは作者の都合で、ギャグ的なスーパーキャラのスーパー能力を全部封印して、それで成り立ってるんだよな……」って思って、 なんだかのれない。
 わざと手を抜いて1%の力で戦い、やっとの思いで勝ち、「感動の展開!」って言ってるみたいな。
 だってあなた、

「新理事長が、生徒の自由を大幅に奪う改悪を始めた!」
「そんなの、みもりんの財閥が学校を買い取っちゃえばいいじゃん。みもりん一人の財力で楽勝でしょ」
「実はこの子、性同一性障害で……」
「チュウさんの薬で性転換すればいいのでは」

 こんなことが頭に浮かんでしまって……
 ギャグ世界のキャラクターがシリアス世界に出てこない訳じゃなくて、何の能力もないモブキャラとして出てくるからなあ……よりいっそうの違和感が。
 いや、理由はわかるんだよ、財力と薬で解決したら台無しだよね、ということは分かるよ。
 わかるけど、「等身大の努力で解決しなければいけない理由」というのを、「作者の都合」以外に用意して欲しかったな……

 「私と同じ考えの人はいないか?」と思って検索したが、あんまりいない……?

 2chのアンチスレならいる。
 
 自分がアンチだとはぜんぜん思ってない、ファンの一人だと思っているんだけど。

 私の感性が堅苦しいのか。
 

  人間の記憶というのは本当にあてにならない。思い知った。
 っていうか、「人間」じゃなくて「私」の記憶があてにならない。
 冗談抜きで背筋が凍り、自分の正気を疑った。

 あのね、私「ななか6/17(じゅうななぶんのろく)」という漫画が好きだったんですよ。
 メインヒロイン「七華」が二重人格で、クール(冷酷すぎて怖い)な眼鏡っ子になったり、精神年齢6歳のおバカな眼鏡っ子になったりするラブストーリー。対極に位置する眼鏡っ子が楽しめるから一粒で二度美味しい。ハートフルな話でもあるし、けっこう泣けるところもあった。面白いです。おすすめ。

 でもね、でもね、サブヒロインの雨宮さん(雨宮ゆり子)という女の子が、本当に私、可哀想で仕方なくて!
 報われないヒロイン、その究極の姿が、雨宮さんだ!
 最初は七華をイジメる悪役として登場する。
(そう、琴浦さんに対する森谷のような感じ)
 なぜイジメるのか。実はずっと前から主人公の男の子を好きだったから。
(理由まで森谷と同じだ。なぜこんなに好感度が違うのか)
 昔イジメられていたときに助けてくれたからという、感情移入度100万パーセントの理由で、ずっと好きだった。
 雨宮さんは戦闘的・情熱的な性格で気が強い。でも本当は優しいから、七華が一生懸命であることを知るとイジメをやめ、和解する。やがて、「七華は精神年齢6歳」という秘密を知り、主人公の少年から「七華の面倒を見てやってくれ。男の俺だけじゃフォローできない」と頼まれる。
 そういう形であっても好きな人のそばにいられることが嬉しくて、頼ってくれることが嬉しくて、雨宮さんは引き受ける。

 そのあとずっと……忍ぶ恋……

 ふだんは気持ちを抑えて、主人公と七華の仲を優しく応援するんだけど、でも話の進展にともなって抑えきれなくてだんだん積極的になっていって、でも主人公は七華のことしか見てねえんだよ! 絶対に何をやっても報われないことがわかっていて、それでも好きなんだよ。好きでありながらも、恋敵である七華を排除しようとは思わない、思えない性格なんだよ! 好きな人が七華を大切にしてるから、七華を傷つけるなんてできないんだ! この二律背反する気持ちが、胸をえぐるように鋭く描かれているんだ!
 徹底的に、頑張っても頑張っても、主人公の気持ちはこっちを向いてくれないんだ!

 そして終盤、展開から目が離せなかったけど、でも読むのが辛かった。
 主人公と七華はもう相思相愛で他人の入る隙がない! 七華の心の問題も解決した! それなのに雨宮さんは、果敢なアタックを繰り返してきて……「もうやめてあげて! 作者! ひどいよ作者!」って思いながら読んでいた。
 最後は雨宮さん、肉体を使うんだよ。自分の家に主人公を誘って、タオルをはだけて裸にまでなって、
「今夜、誰もいないの……ふたりきりだね……お願い、私だけを見て……」
 っていって最後の賭けに出るんだよ!
 そしたら主人公が、アンニャローが、雨宮さんの気持ちを十分わかっていながら、フラフラとついてきたくせに、「お、おれには七華がいるから……」とか言って、そして雨宮さんが「やさしいのね、稔二くん……」って!!

 キーッ! こんなひどい話があるかッ! 見を覚ましてくれ雨宮さん、稔二は優しいんじゃない、ただふらふらしてる八方美人野郎だ、あなたは弄ばれてるんだ、稔二に、作者に、そして運命によって! こんなにも切実な恋愛が叶わない世界が私は憎い! 
 
 「ななか」ファンの方が、もしこの日記を読んでいたら「ハア? お前何言ってんの?」って思うでしょう。まあ続きを読んでください。

 そんなわけで、徹頭徹尾、報われない恋に生きたヒロイン、運命の悪意によって圧殺された少女、それが雨宮さんでした。
 私の記憶の中では!!!

 ところが、
 「リトルKOSモス」経由で、こんな素晴らしい批評を読んだんですよ。

 「天元突破! 雨宮ゆり子!」

 「ヒロインの序列」というものに着目し、こう書いている文章です。

 「かつての(特に、恋愛要素の強い)漫画では、主人公はメインのヒロインと結ばれなければいけなかった。途中から出てきた二番目三番目のヒロインと結ばれることはあり得なかった。許されない、それは物語の破綻だという常識があった。一番目のヒロインは運命的な演出によって守られ、二番目以降のヒロインは演出の支援もなく、『はじめから決まっていたこと』のように振られる」(要約・ますだ)

 その典型的例として、いくつかの漫画を取り上げています。
 雨宮さんについても熱く語られています。

 引用しますよ?

 そして戦乙女のように攻撃的な鎧を身にまとってはいるが、心の中身は昔の頃と変わらない、内気に、ずっと稔二の事を想い続け、時々乙女チックな空想を楽しみ、そしてやっぱりすぐに泣いてしまったりする女の子である事が稔二の前では、次第に明らかになって行く。ここらへんの内面描写が稔二と同量か、ともすればその上を行き、ライバルであるななかや七華を凌駕してしまっているのが、そのまま雨宮ゆり子のキャラクターの「強さ」に直結している。

 (中略)

 しかし、それでも「序列のルール」は彼女を阻むのだ!

 (中略)

 終盤のこの流れは、留学の設置含めて、雨宮が「序列二位」である事の限界を徹底的に見せつける展開になっている。…ヤンデレでも、傍若無人でも、物語を終わらせるテーマは七華が持っており、その玉璽は彼女が完全に掌握している。

 (中略)

 これだよ!これが奴らの常套手段なんだと!突然の転校!留学!これまで奴らはこうやって邪魔な「下位ヒロイン」をお手軽に葬り去って行ったのだ!ギャグマンガがバトルマンガになろうとも気にしない奴らが、何故か「序列のルール」だけは覆してはならない」という不可解な思い込みを持ち、上位を覆すおそれのある強い下位ヒロインには苛烈な展開を与えて「序列一位」のヒロインを守ってきた!雨宮もその処分をモロに喰らったヒロインなのだ!

 引用終わり

 そのとおりだ! と膝をたたき、共感に震えながら読んでいた。
 序列の壁! なんてひどい作者の仕打ち、なんてかわいそうな雨宮さん。
 連載読んでた時の「くうう……ここまでするか……あんまりだよ……」という悲しみが蘇ってくる。
 切々たる名文であります。素晴らしい。

 ところが。
 リンク先の文章、この先を読んでみると、「雨宮の伝説」「雨宮の逆襲」「雨宮のターン」って書いてあるのだ……

 雨宮さんは、漫画史上珍しい、序列のルールを突破したヒロインだと?

 「雨宮との対決に破れた七華は」だと……??

 うそ、雨宮さん勝ったの?
 稔二が雨宮さんを選んだの……?
 どこの異次元よ、それ?

 赤松健の「Jコミ」で「ななか6/17」が公開されていたので、読んでみた。
 ……違う! 違う、これ違う!
 私の知ってる「ななか6/17」とストーリーが違う!
 はやや! マジで異次元ななか!
 
 雨宮さんが全裸になって稔二の誘惑を試みる、などというシーンはどこにも無かった!
 稔二を家に誘って「今夜は誰もいないの、私だけを見て」というシーンは確かにあったけど、それに対する稔二の反応は私の記憶と正反対!

 「俺には七華がいるから」「やさしいのね、稔二くん」などというやり取りはない!
 そもそも雨宮さんは稔二のことを稔二くんとは呼ばない!

 漫画の中では、いろいろあって最終的に、雨宮さんが勝っていた。
 旅行の帰りの鉄道の中でずーっと手を握ってるんですよ。
「これは擬似的なベッドシーンで、二人は結ばれたという表現ではないか」というシーンも有った。
 っていうか、「私だけを見て」の後、スズメが朝にチュンチュンいってる!
 比喩じゃなくて文字通り一夜を過ごしてる件! 
 それ以後、七華が奪還を試みることは無い。
 最終的に、稔二の気持ちは雨宮さんの側に動いた、雨宮さんが体当たりでそれを掴みとったのだ、と描かれている。「雨宮のほうが好き」と言葉で言ったわけではないけど、行動で表している。
 実物の漫画に、そう描いてある! マジで! いやマジで!

 じゃあ、俺の記憶にある雨宮さんの、残酷な敗北は一体何なの。
 おれ、雨宮さんが全裸になって「私だけを見て」って言うシーン覚えてるよ。
 心と体の全てを投げ打ったのに、「俺には七華がいる」で完膚なきまでに玉砕したのを覚えている。
 それほどの仕打ちを受けたのに、暴れることも喚くこともできず、「やさしいのね、稔二くん」と言ってしまう雨宮さんの性格に、涙を禁じえなかった……確かに覚えてるんだ! ほんとうだ!
 好きな作品で、チャンピオン本誌の連載はかかさず読んでいたし、単行本だって集めた!
 それなのに!
  
 パラレルワールドか。
 俺は違う世界から来たのかもしれない。
 雨宮さんが完全敗北した世界から。

 まあ真面目な話をするなら、「記憶の改竄・妄想」ということになるけど。
 こんな鮮烈に脳裏に焼き付いてるものが捏造記憶だなんて、おれは明日から何を信じて生きていけばいいのか……
 「記憶の鮮明さ」と「正確さ」は別なんだなあ……
 しかし、「自分が望んでいる方向に記憶を改竄する」ならわかるけど、「自分が嫌がってる方向に記憶を改竄する」って、そんなことあるのかね、どういう心理的機構が働いているのだ?



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