ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設 ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。 こちらです https://kakuyomu.jp/users/pennamec001
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 ついに「戦闘破壊学園ダンゲロス」を手に入れた。
 超能力者のたくさんいる世界で、番長と生徒会が殺し合いをする話。

 ちょっと読んでみた。
 第一印象は「なんだこの変な文章」。
 どうしてだろう、この違和感、と考えてみると、
 「視点が登場人物の内面に入り込んでないから」。
 三人称なのに擬似一人称、視点を登場人物に一体化させて、内面や体感を直接書く、という書き方(今のライトノベルの主流だと思う)をあんまりやっていない。
 「彼はこう思っていた。その理由はこれこれである」と、「上から」「外から」書いてしまう。「理由はこれこれである」と説明している者は「登場人物の心」ではなく、「作者」だ。「作者」が明確に自己主張して、箱庭を上から見て論評している書き方だ。
 銀英伝みたい、というか、歴史物みたい。昔に起こったことを後から分析しつつ記述しているような書き方。
 だから違和感があったんだけど、でもやっぱり面白い、引き込まれる。
 文章にはすぐに慣れた。

 いままでの「能力バトル物」とは一風違う、ひねってるね。
 私は「戦う司書」シリーズが好きで、「理想の能力バトル」だと思っていた。
 ダンゲロスは「司書」とは違う面白さを追求している。
 司書は「何億匹もの蟻を召喚する」とか「2秒先の未来を完全に予知する」とか、お互いの能力を知った上で、有利不利や相性を考えて、いかに倒すか、という話だ。
 いっぽうダンゲロスは闘いの事前準備に重きを置いている。情報収集と偽装。
 「能力を知られてしまったら不利で、半分負けたようなものなので、いかにして能力の正体を隠すか、偽装するか、が重要」なのだ。まだ全部読んでないけど、たぶんそうだ。
 生徒会長の能力が面白い。ツボにはまった。
 敵である生徒会長・ド正義卓也(めだかボックス以上の珍名w)の能力、「超高潔速攻裁判」は「睨んだだけで人間を死刑にできる」。
 じゃあ無敵なのか、というと、そんなことはなくて、「私刑じゃなくて死刑」だから、「現地の法律で死刑に相当する人間しか殺せない」。
 「裁判の過程を早回しする能力にすぎない」と説明されていた。
 だから法律の厳しさによって彼の攻撃力はぜんぜん変わってくる。
 極端な話、死刑制度が廃止された国では彼の能力はピクリとも発動しないんだろう。
 よって彼は、どうしても厳しい校則を作る必要があった……!
 「なるほど、その考えはなかった」。膝を打った。
 「強い万能の能力」なんて誰にでも考えられる。
 むしろ「制約の大きい、それゆえにドラマチックな能力」が欲しい。
 生徒会長の能力は、まさにそれ。ストーリーの根幹と結びつき、彼のメンタリティをも象徴するものだ。
 
 全部読んでからまた感想書く。

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