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ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設 ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。 こちらです https://kakuyomu.jp/users/pennamec001
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 ゆうきまさみの新刊「白暮のクロニクル」を読んだ。
 連載の時は別に面白いと感じなかったけど、まとめて読むと面白い。
 いやあ、でも、これはどう面白いのか説明が難しい。

「長命者(オキナガ)」という、不老不死の人間がいる世界で。
 現代日本なんだけど、不老不死の人間(特別な方法で殺さない限り何百年も死なない)が一般人に混ざって生きてるの。
 で、主人公は「伏木あかり」という女の子で、「オキナガを管理する役所」に就職した。
 怪しげな上司に命令されて、謎の美少年とコンビを組まされる。
 謎の美少年「雪村魁」は、実はオキナガで、オキナガ関連の殺人事件を解決するのが仕事で、でも彼自身が殺人の容疑者として疑われている。いきなり女の子が仇を討ちに来るし、警察からも睨まれている。
 果たして雪村とあかりは、真犯人を探しだして自らの潔白を証明できるのか?

 ……で、この話、激しい戦いがあるわけじゃないんですよ。
 せっかく不老不死なんだから血みどろになって戦おうよ、吸血聖女キリエみたいに、と言いたいけど、そういう話ではない。
 ミステリーだけど、あっと驚くような推理や、意外な真犯人が出てくるわけでもない。
 雪村が疑われていた事件は解決したけど、スカッとするような解決ではなかった。
 肉体的なバトルも、頭脳的なバトルもすごい地味。
 それなのになぜ面白いのか。
 説明がすごい難しい。
 「背後に世界が見えるから」かなあ。
 現代日本に、不老不死の人間・オキナガが混ざって暮らしていて、しかも秘密じゃなくて、そういう人たちがいることはみんな知ってる。一部ではオキナガ差別もあるらしい。オキナガと短命人を対立させようという何者かの企みがあるらしい。今は政府に管理されているオキナガだが、かつては「まつろわぬ民」で、紆余曲折あって今の状態になったらしい。
 そして、雪村が追う真の敵、「12年ごとに現れる殺人鬼・羊殺し」。
 これらの断片的要素が、「現実感のある、興味深い世界」を想像させてくれるからだろうなあ。
 設定をだ~っと並べるような描き方じゃなくて、その世界独特の用語とか設定は臭わせるようにしか出さない描き方で、それが逆に情報の飢餓感をかきたてるんです。
 いま、本誌(スピリッツ)の連載では雪村の過去編をやっているので、この過去編が終われば、少し世界がはっきり見えてくるかな?
 なんで不老不死の人間が世界を支配してないのか、戦いに負けたのか、ということも知りたい。ふつう、短命人と激しい闘いになりそうなもんですよね。なんで平和に暮らしていられるのか。過去に何があったのか。クロニクル(年代記)っていうくらいだから歴史方面を掘り下げて欲しい。
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