まず子供が第一でしょ、オタクの名誉よりも

　岡山県の少女誘拐事件についてだけどさあ。

　ネットでは「犯人の家にアニメのポスターがあったことを報道するな！」「オタクは犯罪者だというレッテルを貼るな！」という声がすごく多いんだけど……
　俺も確かに、「オタク叩き」を不快には思うけど……
　アニメと犯罪に因果関係があると証明してから言え、と思うけど……
　
　それがまっさきに出てくるのってどうなの？　と思う。
　犯人が捕まったニュースをきいて真っ先に思うべきは「無事でよかった」「危害を加える前に犯人が捕まってくれてよかった」だと思うんだけどな……
　過去の誘拐事件では、殺されてしまったことが何度もあったわけで。
　そうならなくてよかったと。
　ネットで「オタク叩きをやめろ」って言ってる人の発言をさかのぼって読んでみると、「子供が助かってよかった」って言ってないことが多い。
　アタリマエのことだから口に出さないだけ？
　それならいいけど。気のせいならいいけど。
　もし「子供が助かってよかった」よりも「オタクたたき、許さん」が真っ先に頭のなかに出てくるんなら、ちょっと優先順位がおかしくなってませんか。
　「人の命より、我が民族の名誉が大事」。
　どうですか、おかしいでしょ。
　あと、この事件がきっかけで、仮にオタクのイメージが悪化した場合、その主犯は「実際に犯罪を犯した、あの男」で、「マスコミはその次」なんですよね。
　にも関わらず、あの男に対しては、「子供は男になついていたのでは？」とか、「親に問題があって家出していたのでは？」とか、「あの男は、本当は大して悪くないんだ論」が出てくる。
　なんかなあ……
　実際に犯罪をやった人間、それも子供相手という卑劣な犯罪を、擁護するのは悪に加担する行為ですよ。
　「犯罪やるかもしれない」には「差別だ」と反論して当然だけど、じっさいにやってしまった人間には厳しく対処して当然。別問題です。
　
　おれの気のせいならいいけど、オタクの一部は被害者意識を変なふうにこじらせている気がする。憎むべきはマスコミじゃないですよ。
　
　追記
　この事件で、実際にオタクのイメージが悪化して、アニメやらマンガやらが打撃を受けるか、大弾圧が始まるのか、というと、たぶんそんなことはないと思う。
　２００１年にも、青年が女子小学生を誘拐するという事件（黒磯事件、藤田竜一事件）があって、犯人が「kanon」好きのオタクだった（同人誌も作っていた）もんだから週刊誌等が「アニメやゲームのやり過ぎでおかしくなった」て叩いたものですが……
　とくに業界は打撃を受けなかった、と記憶しています。
　今回も同じ程度の影響じゃないですかね？

　黒磯事件当時、私はネットの日記でいろいろ書いていたんですよね。
　「第二の宮崎事件だ。これでオタクが弾圧されるんじゃないか」ってビビりまくりで。
　で、それからしばらくして、アルカイダが９１１テロを起こした。
　
　当時の私「これで少女誘拐事件どころかじゃなくなったぞ！　よくやったアルカイダ！」

　……
　すまぬ……
　大変な暴言でした……

　今の私「卑劣な犯罪を擁護するのは悪に加担する行為（キリッ）」

　すまぬー！！！