ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設
ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。
こちらです
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玉音放送について調べていたら、こんなサイトに出くわした。
「満州引き揚げ回想記」 満州の旅順で生まれた育った女性が、終戦直後の混乱と貧困の日々をたんたんと語った文。 読み応えがある。 一気に読んでしまった。 とにかく「食べ物」の話が多い。りんご、中国のとうもろこしパン、ロシアのでっかいパン(枕パンなどと呼ばれている)、かんころ餅、南京豆、こーりゃん飯、粟飯、ところてん……アレを作った、アレが美味そうだ、あれをどうしても食べたい、あれすらも食べられないのが辛い…… 「食べること」が絶対的な関心だったのだ、ということがよく分かる。戦争が終わって、物資そのものはけっこう流通するようになったけどインフレが凄い。だからなかなか食べ物が買えない。だから工夫を凝らす。大根を大きく切ってボリボリ食べて「梨のごたる」っていうあたりは涙なくして読めない。 他にもいろいろ。 初めて見る進駐軍(ソ連兵)に驚いたこと。 一家揃って似顔絵描きやらカレー屋やらで日銭を稼いで、なんとか生き残りをはかる。語り手の父は画才があり、ソ連の軍人から注文をうけてスターリンの肖像画を描くようになったとか。 (「敵国の親玉」の肖像画なんて描いてお金をもらって、まわりの日本人に何か言われなかったのだろうか?) あとは子供がとにかく、いろいろ病気をする。お金が無い、満足に薬も手に入らない中でどうやって病気と戦うか。 そういう貧乏生活のディテールが圧倒的に迫ってくる。 「この世界の片隅で」とかが気に入った人にはおすすめ。 人間はこういう状況でも生きて行けるのだ、カップ麺が食える俺はまだまだ頑張れるさ、という空元気も湧いてくる。 PR |
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