ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設
ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。
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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 小野寺浩二「妄想戦士ヤマモト」の新バージョンが出ていた。 「HDリマスター版」という、分厚い単行本2冊。 おお! 読み返したかったんだよ! 買ってきた! 拍子を見ると、小野寺浩二は少し絵柄が変わった……? 南雲とか渡辺が以前よりハンサムになってるのが笑えるぞ。 中身を読み始めた。 もうダメ! 笑いすぎて死ぬ! ゲラゲラ、ウヒョウヒョ、ヒイヒイと悶えながら布団の上を転げまわった。 やっぱり最高だ。 一番好きな漫画、まで言い切るのはちょっとアレだが、「一番好きなギャグ漫画」ではある。 「妄想戦士ヤマモト」は、「萌え」「オタク」を題材にしたギャグ漫画だ。 妹以外あらゆる属性に萌えることができる究極のオタク、ヤマモトが、ひたすら己の萌えを追求する。 常識人のツッコミ役・松下がそれに振り回される。 ヤマモトだけでなく、「美少女フィギュアの王国を築いた男・渡辺」や「めがねっ子のすばらしさを日夜布教する教団の教祖・南雲」など、イッちゃってるオタクたちが次々登場し、時にはヤマモトと戦い、時には力を合わせる。 この漫画では、「オタク」というものを「博学な人」でも「特別な技術を持ってる人」でもなく、「変態」「っていうかキ印」として描いている。 第一話からして、ヤマモトは、 「子猫に傘をさしてあげたら、猫耳少女になって恩返しに来るかもしれないぞ!」 などと本気で信じて行動するのだ。 アレな人だ。放送禁止用語だ。 ヤマモトはアニメの知識もあるし、渡辺はフィギュアも作れるが、それは「キャラにハァハァするための手段」であって、目的ではないのだ! はっきりいって、ある意味では「オタクというものを悪く描いている」。 でも、すごくピンと来るのだ。 これを読んだあとでは、「オタクとは厳しい審美眼を持った玄人である」みたいな岡田斗司夫的オタク観は、キレイ事にしか聞こえない。嘘ではないが、大切な部分を取りこぼしたオタク観だ。 オタクってのは、ありもしない女の子が見えてしまい、それに惚れてシュッシュッポッポする変態のことだ! 力強い言い切りが、心地良い。 ヤマモトたちの言ってることは、オタク、少なくとも萌え系のオタクだったら一度は考える。 考えた上で「ねーよ」って常識が阻んだことなのだ。 自分の代わりに突っ走ってくれているのがヤマモトたちなのだ。 実はこの漫画のオタク観も、描かれて10年経った現在では古いと思う。 でも、「オタクとは、こうあってほしい」 「よくも悪くも突き抜けた馬鹿であって欲しい」 という希望を、私はこの作品からは感じる。 で、面白かったんだけど。 昔とは印象が違うんだよ。 昔はヤマモトに憧れていた。 「究極のオタク」「ああなれたら、どんなに幸せだろう」。 あらゆる萌えを楽しみ、無敵の能力と傍若無人な性格で、障害をガンガン潰して邁進する。 絶対できるわけないけど。 で、憧れじゃなくて共感していたのが、もちろん、眼鏡っ子教団の南雲ね。 わかるわかるわかる! って。 でも今は、 ヤマモトは「すごいと思うが、憧れない」。 この人は何が好きなんだろう。オタクとしての核がない。 メイド、メガネ、猫耳、ドジっ子…… どうして、これらのものをみんな好きになれるのか。 エルフなの? 核は。 南雲も、いまや共感できないよ…… 裸眼の女に惚れられて、メガネ愛を捨てるかどうか悩むとか、そんな恵まれた男に共感できるか! 南雲がなんど醜態を見せても、その女はずっと南雲のことを好きで、私が更生させてあげるって言い続けてるじゃないか! 南雲のどこがそんなにいいの! 最後はさすがに愛想を尽かされたようで、昔だったら絶対ありえなかった「ざまーみろw」という気持ちが湧き起こってきました。 いま憧れるのは渡辺だね。 他人の評価も世間体も気にしない。苦悩などない。 強がりではなく心の底から、「フィギュアだけあればいい」。 いちばん人間離れした心の持ち主。 オタクとして、ゆるぎなく完成されている。 完全に袋小路である、ともいう。 ここまでおかしくなれたらどんなに幸せだろうと、思う。 彼の奇行は笑いと同時に涙を誘う。 おれ疲れてるのかなあ。 こんな時、声が聞こえてくると、いいじゃないか? 王様、王様がんばれって、フィギュアたちの声が…… PR |
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