ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設
ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。
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「昔にイジメは無かった」も酷い間違いですが……
もっと悪質なのは、イジメ撲滅を叫びながら、その口で差別と偏見を垂れ流す人間。 大津の事件は許せない! イジメは殺人だ! などと言った人間が、別の記事ではこう書く。 在日死ね! 朝鮮ヒトモドキ日本から出ていけ! 挙句の果てには、「今回の事件も在日韓国人や部落解放運動が関わっていると。ヤツらが圧力をかけて隠蔽したのだ」と、そこまで中傷する。 コリャ駄目だ、イジメ撲滅を叫ぶ人間がこの有り様じゃ、なくなるものか、と絶望的な気分になります。 私は今回の事件で、イジメを行った者が、犯罪人として処罰されることを望んでいます。 それをきっかけに、イジメについて厳しい対応が行われ、学校が生きやすい場所になってくれることを願います。 望みますが、しかし…… 憶測や風聞に基づいて、関係ないものが犯人扱いされて攻撃されるならば、それもまたイジメであると言わざるを得ません。 私の実体験をまた書きましょう。 教師や親なんかにイジメ被害を相談すると、よく返ってくる答えは、 「お前がクラスの連中に迷惑をかけるからだろう」 「お前のほうからちょっかいを出したんだろう」 「あいつらはお前を教育してやってるんじゃないか」 これでした。 イジメを行う本人たちも、「教えてやってるんだ」って、よく言いました。 私は小学生の時は「エンピー」、中学生の時は「シンショウ」って呼ばれていたんですよ。 エンピーはこのさい関係ないとして、問題は「シンショウ」。 シンショウってのは身障、つまり身体障害者のことです。 私は普通の意味での身体障害者ではありませんでした。 しかし、普通の人よりも動作が鈍く、スポーツのたぐいが何一つできず、会話のテンポが悪く、滑舌が悪く吃音があり、人の目を見て話すことに苦痛を感じ、非常に情緒不安定でボロボロ泣き、年に何度か大小便を漏らし、ご飯を食べるときにこぼした。 そういう、「ふつうの中学生ができることをできない人間」が、「劣った、人間以下のモノ」として「シンショウ」と呼ばれたのです。 そして、「シンショウ」相手には、殴ろうが脱がそうが「教えてやってるんだ、こいつがみんなに迷惑をかけないように」で正当化されたのです。 私の通っていた学校では、「シンショウ」をボコボコにすることは「親も教師も認める正義」でした。 いぜん、「実録・連合赤軍」って映画を観ましたが、まさにあんな感じで。 増田くんがちゃんとした人間に生まれ変われるように、みんなで手伝ってあげましょう! という感じでボコボコ。 ネットにかぎらず、正義の名のもとに誰かをボコる行為は…… もしかして、「シンショウ」をボコっているのではないかと。 その可能性は常にある。正義の拳の下では私が泣いているのでは。 だから私は怖いです。 「イジメ撲滅は正義なんだから不確かなことを言ってもいいんだ」という人間が。 PR |
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