「真逆」は「きのこ語」？

　今週の「バクマン。」で「考えが真逆だから」ってのが書いてあって、うーんと思った。
　真逆（まぎゃく）。
　「正反対」という意味の言葉で、最近よく聞く。
　
　昔はこんな言葉、なかった。
　２０年前、１５年前にはなかった。１０年前にも、なかったと思う。
　
　これは誰が使いだした言葉で、どうやって広がったんだろう。　

　正反対は正反対でいいじゃん。なんで意味が同じ新語を作り出す必要あるんだ。
　とくに格好いいとも思わんぞ。
　そもそも「逆」でいい気がするな。
「真」がつくと何か変わるのか。
　「まぎゃく」と口で言われると「魔虐」とか脳内変換して「淫虐」の凄い奴かと思ってしまうし。（思わねぇよｗ）
　「真逆」と文章に書かれると「まさか」って読んでしまいたくなるし。
（本来は、マサカと読むはずです。マサカの漢字表記が、真逆だったはずなのです）
　この変な言葉は、一体誰が……？

　私がはじめて「真逆」を見たのは、奈須きのこの文章の中だ。
　「月姫」に出てきた。
　月姫世界には「霊長の抑止力」だの、「直死の魔眼」だの、「死徒」だの、いろいろ造語がある。漢字の使い方をちょっと捻ったり、辞書に載ってる意味とは少し変えてみたり……まったく意味不明ではなく、なんとなく意味を推測できる言葉だ。
　その中に「真逆」という言葉を混ぜるのは、すんなりと馴染んだ。
　むしろ、月姫世界で「正反対」なんていう普通の言葉を使うのは相応しくない。
　
　でも、きのこワールドの外では……？
　
　私は、月姫以前に「真逆（まぎゃく）」という言葉を見たことがないので、きのこの造語だと思っている。
　でも違うのかなあ。エロゲーなんかと一切接点がなさそうな人も使うしなあ。
　ほんと誰なんだろうなあ。