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ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設 ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。 こちらです https://kakuyomu.jp/users/pennamec001
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 まどか☆マギカのネタバレをします。
 ご注意ください。

 最終2話、みました。
 素晴らしかったです。
 
 最後の最後まで、「なるほど、こう来るか」「ええええええw」という驚きに満ちた作品でした。
 いや、「設定」そのものは、ネット上である程度は予測されていました。あとになってみれば、「そんなの分かっていたよ」って言えます。「ほむらが時間の中をループしてる」という伏線は1話の時点でありましたし。
 まったく予測されていなかった設定は6話の、「魔法少女の本体はジェムのほうです。肉体はリモコン人形に過ぎません」くらい。
 いやあ6話は本当にパソコンの前で凍りついた。凄かった。
 だって戦いをやめさせようと思って変身アイテムを取り上げたら、死んじゃうんだよ。 でも、でも、設定なんて分かっていても、「実際に描かれた映像」が、脳内のイメージを遥かに上回っているんです。予想なんて吹き飛ばしてしまうんです。
 だから、「あらすじで言ってしまえばナーンダかもしれないけど……いや、でも、これは凄いよ!」になるんです。

 なんていえばいいのかなあ……
 一つ一つの要素は斬新ではないのです、たぶん。

 邪道な魔法少女。
 ロリキャラの惨殺。
 女の子同士の熱烈な愛。
 スタイリッシュなアクション。
 愛や努力が報われないシビアな世界。
 愛する人を救うため、時間遡行をくりかえす。
 その時間遡行が、さらに事態を悪化させてしまうジレンマ。
 そして、主人公は神となって全てを変える……
 ご町内レベルの話ではじまったものが全宇宙的な救済に拡大する、極大スケールアップの快感……

 それぞれは過去に前例があります。
 この作品が決定的なエポックメーキングだとは思いません。
 でも、これらの要素をギリギリまで研ぎ澄まし、最高の演技力と美術で飾り、破綻させずに高レベルでまとめた、というのは、やっぱり驚異的なことですよ。
 結果として出来上がったのは前代未聞の物語です。
 そんなわけで、とにかく何度でも言う、素晴らしかった。
 ほむほむマジほむほむ。
 ほむほむのことは忘れない。

 10話見てから、「やっぱメガネほむほむだよ、あの気弱そうな喋りが理想だよ、裸眼ほむなんて認めない」って言ってたけど、でも裸眼ほむも最高です。
 ほんとうはずっと、メガほむの頃の弱さを残していたんだ……
 11話、「わたし、未来から来たんだよ」と、昔の口調で喋り出して全てを打ち明けるほむらが、すごく良かった。
 その後の対ワルプル戦もアニメの歴史に残りそうだけど、でもなんといっても12話。まどかが願い事を口にしてから、ほむらと別れるまで10分の間、ずっと私は震えていました。
 この宇宙はこうなんだ、人間はこうなんだ、という認識が覆されるような感動に震えていたんです。
 いやアニメの中の話だって事はわかっているけど。
 見ている間は現実なんて忘れていました。
 
 最終的に、まどかは、いままで行動せずにいた事を埋め合わせるように、究極的な決断、究極的な行動をします。
 そして、「神になった」わけですが。
 神と言っても全知全能の神ではなく、宇宙に、新しい法則を一つ付け加えた、それだけの神だと。
 「すべての魔法少女の努力は無駄」だった世界が、「無駄じゃないかも」という世界に変わった。
 戦いの日々は変わらないし、多くは力尽きて死んで行くんだけど、でも新しいルールのせいで、わずかに救いが出た。あとは自力でがんばろう、この世界の法則が私たちを応援してくれたのだから。
 新しいかも。
 あえて類似例をあげるなら、テーブルトークRPG・ビーストバインドのサプリメントシナリオで、これに近い展開がある。
 
 世界の法則こそが神だ、という考えは理神論といって遥か昔からある考えだけど、理神論オチのアニメなんて初めて見た。
 このオチはいまこそ求められていたものかも。
 「残酷な世界で、自分の力だけを頼りにバトルロイヤルするしかない」というリアリズムではなく。
 「愛で奇跡を起こせる、なんでもできる」というおとぎ話でもなく。
 「心から愛し合って努力すれば、もしかすると、世界の残酷さを和らげる程度の奇跡は起こせるかもしれない、ゼロにはできなくても……」
 どうか、そうであって欲しいと。
 いまの時代の、日本の、人々の祈りが。
 この作品に共鳴したのです。
 だからみんなこんなに感動してるんです。

 追記
 「世界の法則こそが神だ」は理神論というより汎神論だった!
 ぐぐってびっくり。
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