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ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設 ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。 こちらです https://kakuyomu.jp/users/pennamec001
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 SHIROBAKOの9話を見て、面白さにひっくり返った。
 5話6話みたいな、明白なトラブルメーカーがいる話もいいけど、7話みたいな「誰も悪くないけど噛み合わなくてうまくいかない」話のほうがシンミリくる。
 そして9話はギャグとしても、創作モノの燃える展開としても最高だと思う。
 まさか「何を伝えたかったんだと思う?」が監督の自問自答だとは思わなかった。
 そして始まるカウンセリング。あれはブレーンストーミングっていうんですか? でもやっぱりカウンセリングに見えますよw
 「えくそだすっ!」のストーリーは謎だけど、でも盛り上がる展開が次から次へと出てくる。
 それなのに「カウボーイが馬を100頭連れてきたーッ!」「ハウディ(キリッ)」
 ぶ、ぶち壊しw
 どうしても笑いをこらえられなかった。
 とにかく最高の30分間だった。
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 映画「楽園追放」みてきました。
 新宿バルト9でみました。
 アンジェラ等身大フィギュアが展示されていました。
 ほんとにコレ等身大? こんなに小柄なの? 140センチくらいに見えるんだけど……
 劇中よりも縮んでない?

 まあそれはいいや。

 映像面は完璧でした! もう本当に凄い!
 ロボット(アーハン)の格闘、空中戦、射撃戦、すべてが緻密に描かれ、ダイナミックに動きまくり。超興奮。人物も3DCGで描いてあるんだけど、ポリゴン臭さがゼロ、ものすごく自然。ついに3DCGは不気味の谷を完全に克服し、格好いいメカと萌える女の子を手に入れた!
 ……「不気味の谷」ってのは「人間そっくりにした時に生まれる現象」だから、最初から「実車じゃなくてセルアニメっぽく作ったCG」には当てはまらない言葉か……? 
 
 とにかく映像面は非の打ち所がないと思った!

 ストーリーも十分に面白かった!
 設定やテーマとかをセリフで語ってしまうのがSFとしてダメだ、映像で見せるべきだ、という批判意見がネットにたくさんあるけど、「いやあ、説明セリフは必要でしょ」と思う。
 SFマニアではない人にも楽しんでもらうために。
 サービス精神ですよ、サービス精神。

 面白かったので「もっと、もっと」と欲が出てくる。
 ストーリーが保守的だったのが、じゃっかん物足りない。
 「見たこともない」「あっと驚くような物語」ではなかったのが不満。
 フロンティアセッターの正体が明らかになってから、ドンデン返しとかはなく、「たぶん、こうなるだろう」という通りに話は進む。
 あと、ストーリーだけじゃなくてテーマ的にも保守的だった。

 この映画のテーマ(っていうか、問題提起)は、
 
 1,「人間性を喪った人間と、人間性を獲得した機械は、どっちが人間なのか」
 2,「肉体を捨てて電脳世界で暮らすことは幸福なのか」
 
 だと思う。
 前者の問題提起に関しては「はい、人間性を獲得した機械こそ人間です」って、あっさり答えを出している。理由は「歌を歌い、仁義を通し、宇宙に夢を見たから」だ。
 つまり「その機械は、人間のように振る舞ったから人間である」と。
 たしかにディンゴがセッターを「あんたは人間だ」と認めるシーンは感動的だった。
 でもこれは、一歩引いて考えてみると、たまたまセッターが、ディンゴにとって共感or理解できる趣味を持っていたから「人間だ」って思ったんだよね。
 もしロリコンアニメを見たり、ネットの掲示板で煽るのが趣味だったら「そんな気持ちの悪い趣味は人間じゃない」って感想を持たれてしまったよね。
 俺がセッターだったら、果たしてディンゴに人間扱いしてもらえただろうか……?
 うーん……
 「俺の感情では、お前は人間だ」という、感情の共鳴に過ぎないんだよね。
 ようするに「チューリング・テスト」の一種でしか無い。
 「チューリング・テスト」は、「人工知能が本当に知能を持っているかどうか判定する方法」。
 キーボードを使って、人間と人工知能が対話する。
 人間のほうが、相手が人工知能なのか人間なのか区別できなかったら、「この人工知能は知性を持っている」。
 つまり「知性を持っているかの判断基準は人間の主観しか無い」。
 でもチューリング・テストに対しては「中国語の部屋」「哲学的ゾンビ」など、いくつもの反論が行われている。
 つまり、たとえ本当の知能を持っていなくても、相手が言ってることがわかっていなくても自分が何をやっているのかわかっていなくても、「こう訊かれたらこう答える」というパターンを大量に蓄えれば、人間はそれを「ちゃんと考えてる」と誤認することはあるのだ。パターンを100万、何億、と増やしていけば。
 「心を持っているかどうか」なんて、知性以上に曖昧だ。
 たとえ実際には感情がなくても、「人間の感情とはこういうものだ、こういうときにはこういう感情を持つ」というデータを大量に揃え、それにもとづいて振る舞えば、人間は「感情がある」と判断するだろう。
 チューリング・テストは「心がある」と「心があるように振る舞う」を区別できない。
 また、「人間と違う種類の知性、人間と違う種類の心」を知性や心だと認定できない。
 果たしてそれでいいんだろうか。
 
 ディンゴの性格からして、そんなことゴチャゴチャ考えるわけ無いんだけど、でも……
 SFとしては、もっと掘り下げて欲しかった……

 そして2番目の問題提起「電脳世界で暮らすことは幸せか」には、実は答えてない。
 ディーヴァには自由なんて無い、とディンゴが言う。アンジェラの上司たちは狭量に振る舞い、アンジェラもその姿を見て幻滅し、ディーヴァを捨てる。
 でもそれは、「コンピュータの中の世界だからダメ」じゃなくて、「メモリ割り当て量を上層部に管理され、上層部の顔色をうかがわないと行きられない世界だからダメ」なんだよね。
 電脳世界批判じゃなくて、管理社会批判にすぎない。
 コンピュータの外の世界でも、食料やら燃料やらが欠乏すれば、配給制になる。反体制的な言動をすれば配給停止になる。村八分、場合によっては拷問、投獄。「誰かに値段を付けられ、奴隷のように生きる」世界になる。
 ディンゴは「努力不足や不運で死ぬのは仕方ないが、他人に生き死にを決められるのは真っ平だ」といって、現実世界は良い、ディーヴァは悪いというが、現実世界でも「他人に生き死にを決められる」状況は山のようにある。ディンゴが好き勝手できるのは「すこぶる有能」だからでしょ。現実世界は自由、というのは、ごく一部の人間にとっては、というだけの話だ。
 逆にコンピュータの中の世界でもメモリーをふんだんに用意すれば好き勝手に生きられるわけで、「コンピュータの中の世界は物質世界とくらべて根本的にダメ」というわけじゃない。
 だから、「電脳世界の是非」というテーマは誤魔化されている。
 
 娯楽としてはすごく面白かったけど、でもSFとして面白くするんなら、これらの問いについて、もっと深く考えて、もっと斬新な意見を出して欲しかった。
 仕方ないのかな。SF的テーマを追求し過ぎるとマニアしかついてこれないのかな。
 SFに詳しい山本弘が絶賛してるんだから、これでいいのかな。
 あの人は「心とは何か、人工知能は心を持てるのか」というテーマの作品をいくつも書いているので、「人間か否か」を主観で決めてしまうのが怖いことだと、当然わかると思うんだけど……
 わかったうえで、「そこを掘り下げるのはよくない」と、あえてサラッと流したのかな。
 どうなんだろう。
 私以外に、「人間か否かは主観で決める」が不満だった人はいませんか?

 あとツッコミどころとしては……

 1,なんでディーヴァの攻撃部隊は、上昇していくロケットを攻撃しなかったのか。
 なんで諦めて見送ったのか。
 上昇途中なんて機動性もないし、ロケットは軽く作ってあるから防弾性ゼロだし、簡単に撃破できそうなものなのに。
 
 2,なんで「亜酸化窒素を酸化剤に使ったロケット」などという原始的なものを使ったのか。
 もっと高性能な、常温核融合ロケットエンジンとか、ないんですか?
 たぶんあると思うんですよ。
 アーハンのエンジンがそうだと思う。
 明らかに化学反応で動いてない。
 だって燃料タンクが見当たらない。
 どこにあるのかわからないほど小さな燃料タンクで、あんな長時間噴射を続けて、自由自在に飛び回る。
 化学反応を使ったロケットだったら、無理ですよ。
 はるかに燃費がいい、比推力の高いエンジンを使っている。
 電脳戦ではディーヴァをしのいでいるセッターが、なんでロケットに関しては超古臭い技術しか持っていないのか?
 先端技術を使ったらディーヴァにばれるから、あえて古い技術を使ったってこと?
 コンピュータに関してはディーヴァ以上のものを揃えているのに?

 3.細かいことだけど、なんで街の連中はアンジェラの服装を奇異に思わないのか。
 明らかに浮いてるでしょ。西部劇や民族衣装の中で、一人だけハイレグコスプレで歩いてるんだから。髪飾りが発光してるし。
 ふつうに考えたらジロジロ見られると思うんだけどな。
 チンピラに絡まれた時も、服装については何も言わなかった。
 「おじょーちゃん凄いカッコしてんね!」「露出狂かぁ? ギャハハ」
 みたいな感じになると思っていた。
 
 映画を見た後、早川書房から出ていた小説版を読みました。
 作者はSF作家、八杉将司。

 ストーリーはほとんど同じです。
 しかし、いろいろ細かい説明やシーンが付け加えられていました。
 私の心を読んだかのように、ツッコミ対策がなされている。
 まあ、私の頭で考えつく程度のことはSF作家ならば当然想定済み、なのでしょう。
 たとえば、「なんで攻撃隊は上昇中のロケットを攻撃しなかったのか?」は、「たった二人で攻撃隊の半数を撃破したアンジェラたちの強さに震え上がってしまったから」「セッターが置き土産としてネットワークを撹乱したので、ディーヴァは大混乱に陥ってロケットを攻撃するどころではなかった」
 この二つだそうです。

 細かいツッコミ対策だけでなく、大テーマ「人間の定義」「電脳世界の是非」も、少しだけ詳しく書いてある。(作品の印象が根本的に変わるほどではない)
 やっぱりこの作者、八杉将司も「もっと掘り下げたい」って思ったのかな?
 


 山形石雄の小説「六花の勇者」がアニメ化される。
 そういえば2巻までしか読んでなかったな、と、3巻と4巻を買ってきて読む。
 面白い。
 でも情報量(設定じゃなくて、キャラの心理という意味で)が多くて、頭くらくらする

 これをアニメ化するって……?
 これ、映像化に向いてる話かなあ……

 ファンタジー世界で、世界を滅ぼす魔神が復活し、魔神を倒すために「六花の勇者」という、六人の勇者が選ばれたんですよ。神によって紋章と力を授けられた人たちなんですよ。
 ところが、勇者たちが集まってみると、なぜか7人いるんですよ。
 誰か一人が、敵の送り込んだ偽勇者だ!
 お互いに「あいつが偽者だ」って疑うわけですよ。
 主人公は、他の勇者よりも才能がなくて、魔力とかも持ってないけど頭がいいやつで、「疑い濃厚」になって他の勇者から命を狙われて、身の潔白を証明するため真犯人を探す。推理と根気、知恵比べの果てになんとか偽者を暴きだして……

 ところが解決したかに見えたが、また新しい勇者が現れてしまうんですよ。
 偽者は一人だけじゃなかったんですね。
 
 これが1巻のストーリーで、2巻以降は、敵の魔物たちにも派閥があって、派閥の対立を利用するとか、敵だとわかった上で一時的に協力するけど、いずれ敵対するつもりだから重要な情報は渡せないとか、そういうややこしい話になるんですよ。

 人間関係がややこしくて、しかも敵味方とかがコロコロ変わって、独白が多い、心理描写が中心……
 魔法バトル・超人バトルはあるけど、他のバトル物アニメと比較すれば地味。

 この小説のことを「人狼ゲーム」だって言ってる人もいますし、それも一理あると思うんですけど、私は「サリーとアン課題」みたいだと思ってるんです。
 幼児の発達段階とか、アスペルガー症候群がらみで、「他人の心理を洞察する能力」を測定するための課題ね。

 「サリーとアン課題[3]
サリーとアンが、部屋で一緒に遊んでいる。
サリーはボールを、かごの中に入れて部屋を出て行く。
サリーがいない間に、アンがボールを別の箱の中に移す。
サリーが部屋に戻ってくる。
上記の場面を被験者に示し、「サリーはボールを取り出そうと、最初にどこを探すか?」と被験者に質問する。 正解は「かごの中」だが、心の理論の発達が遅れている場合は、「箱」と答える。」

 以上ウィキペディアより転載。

 これをすごく複雑にしたことをえんえんやってる感じで。
 あのキャラが得ている情報ではこういう行動しか取れないはずだ、それなのに正しい行動をとってしまうのは何故なんだ、とか……あなたの得ている情報では、あのキャラの行動はこうとしか予測できないはずだ、それなのになんで正確に予測できるんだ、きっと普通とは違う情報を得ているんだ、だからお前が敵だ!!
 みたいな。

 だから「面白いけど、これアニメに向いてる話かなあ!? どう考えても映像化困難だろ……」って、すごく思う……
 でも、面白いアニメにできたら、「俺の考えが浅かったゴメン!!」ってなる。

 これはいける! と応援しているマンガ、竹村洋平「ナイトメア・ファンク」の単行本が出たので買ってきたよ。
 予知能力を持つ、健気だけどドジな女刑事が、人を茶化すのが大好きな凄腕の殺し屋とコンビを組んで、様々な犯罪と戦っていく話だよ。
 まず総合的な画力がスゴくて惚れ惚れする。
 アクションシーンは「良い意味で厨二」でカッコイイし。
 女の子はエロ可愛く、鬼気迫るシリアスからズッコケ表情まで振れ幅が大きく、ひとつの漫画の中にこんなにいろいろ詰め込めるんだ、と驚くほど。
 セリフも切れ味が鋭い。
 これはいける! こんなにおもしろい漫画がこの世に!

 面白かったけど、いろいろ書きたいことがあるので、時間があるときにみっちり書きます。


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