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ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設 ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。 こちらです https://kakuyomu.jp/users/pennamec001
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 宮崎は精神科の治療を受けているという話なので、「じっさいには執行されないかも」と思っていた。
 だから「え!?」と驚いた。
 4人も殺して死刑にならない国はおかしいので、執行自体はよいことだと思う。
 しかし罪深いのは宮崎だけでなく、「この事件はマンガやホラー映画やアニメなどのオタク趣味のため」って言い張ったマスコミも罪深い。
 わたしは彼らの罪も忘れない。
 「ここ(コミケ会場)には10万人の宮崎がいます」を忘れない。
 あと鳩山法相が「正義の実現のために執行した」とか言ってるのが腹立たしかった。
 
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 一週間が経った。
 やはり週刊誌などでは「オタクが、オタクだから起こした事件」として語られている。「あの程度の濃度」のオタク趣味だったら何十万人もいるだろう、特筆するようなことか、と思うが……
 オタク趣味でなく、犯人の労働環境にもスポットを当ててくれるのが救いだ。
 せめて類似の「爆発者」が出ないように環境の改善が行われて欲しい。
 「最低時給1000円は不可能」と政治家・財界人は言うが、イギリスやフランスの最低時給は1000円をはるかに超えている。

 で、2chのニュース速報板などでは「犯人よりも派遣業界が悪い!」と擁護する動きがある。「これをきっかけにどんどんテロが起こるだろう、ざまあみろ」とか「テロが怖かったら今すぐ全員正社員にしろ」くらいの書き込みすらある。
 自分以上のテロ肯定論に出くわすのは珍しいので、当惑している。
 一般民衆を殺すテロなんて肯定できない。

 では犯人はどうすればよかったのだろう。
 百万単位で存在するだろう、追い詰められた労働者たちは?
 
 わたしも世界全体を憎んだことは、そりゃもちろんある。
 そういうときはたいてい、「誰を憎めば良いのか分からなくなっている」。
 自分を直接イジメる奴に報復しよう、という気持ちはどこかに行ってしまい、「頑張れと無責任に励ましてくる奴が憎い」とか「助けてくれないみんなが憎い」とか、変な方向に憎しみが逸れてしまっている。
 なぜ逸れたのだろう、と思い出してみたら……
 さんざん戦って、反抗して、そのたびに叩き潰されて抵抗を諦めたからだ。
 「諦めた」とは絶対に口にしなかったが、行動しないってのは結局諦めていたんだろう。内心では諦めていた。
 本来の敵と戦うのを諦めて、でも捨てられない憎しみを別の方向にぶつけたのだろうと思う。
 そんなやり方ではスッとしない。
 20年経った今でも胸の奥にモヤモヤが残っているのが分かる。
 
 だから……いまさら犯人には何を言っても仕方ないけど。
 わたしを含め「心に鬱屈を抱えたすべての人」は。
 勝利が必要なのだ。
 小さな勝利であっても必要なのだ。

 もしかすると犯人は、職場の環境を少しでも改善できた、時給が50円上がった、有給休暇が認められた、という小さな勝利でもあれば、爆発せずに生きていけたかもしれない。

 そんなわけで、わたしも「社会全体が憎い! 小泉は死ぬべきだ! 資本主義体制を打倒する!」とかじゃなくて、目の前の小さな目標、小さな勝利を追うことにした。
 うちの警備会社の労働条件は日雇い派遣と似ている。あまり良いとは言えない。
 残業代(出ないことがある)や交通費(ほとんど出ない)を会社に払わせる労働運動とか、はじめてみよう。
 秋葉原殺傷事件。
 犠牲者のみなさんのご冥福を祈ります。
 同じ「冥福を祈る」でも、天寿をまっとうした人たちの場合とはまったく異なり、胸にドロドロとした黒い感情がひろがっていきます。
 2ch風に言うと
 
 「な ぜ 殺 し た」

 って奴です。
 秋葉原に居合わせた人たちは「格差社会を作り出した元凶」では断じてなく、逆恨みもいいところなのに。むしろ仲間殺しじゃないですか? 殺された人たちの中には犯人と同じような境遇の労働者もいたんじゃないですか? 
 犯人に怒りを感じるとともに、世界がどんどんドス黒くなっていく、という不安におびえています。
 
 あとこれはあんまり関係ないですけど。
 「秋葉原に行きそうな人」って一目でわかるものですか?
 わたし工事現場で業者さんに「お前、あの日秋葉原に行ってなくてよかったなァ」
 って言われたんですが。
 初対面の業者さんなのに。「アニメ観ます」とか一言も言ってないのに。
 くさいのかな……
 今日も夜勤です。あと2時間くらいで出勤。
 給料がいいのですが、体調管理に気を使います。
 当然、昼間は寝てないと仕事できないのですが、寝ても寝てもダルいんですよ!
 スッキリ寝たいなー。
 あと、夜勤中の眠気対策は「自分ビンタ」が一番効果的だと結論を出しました。
 自分のほっぺたをスパーンと叩きまくる。
 もう兵隊の気分。しばらく眠気どころじゃなくなる。
 これで事故がなくなるなら!
 欠点は、自分ビンタしまくると、その日は兵隊の夢を見ることです。ホントだって。
 
 クラークに続き、日本SF会の大長老・今日泊亜蘭(きょうどまり あらん)も亡くなった。
 100歳近い! 日本というより、世界SFの最長老じゃないか?
 よく考えたら、この人は1990年ごろまでSFマガジンで書いていたのだ。70代現役SF作家!
 「我が月は緑」。面白かった。
 本ほしいなー。買おう。
 敵の組織「脳髄共和国」って名前かっこいいぜー。
 ラストで驚愕の真実が明かされる。
 実はストーリーはうろ覚えなんだけど、この「驚愕の真実」はまさにSF的な奇想で、とても80歳近いご老人(当時)が書いたものとは思えず、今でも胸に焼き付いている。すごいよ。あんなの聞いたことないよ。
 もちろん「光の塔」も、ジュブナイルSF「アンドロボット99」も面白かった。
 アンドロボットは、「火星人が出てくる」という、当時としても古い設定の本だけど……
 子供心に「火星人はねえだろ」って思ったけど。
 でもやっぱり面白かったのだ。すっとぼけたキャラが、展開の速さが。世界観がひっくり返る衝撃が。
 「ロボットに、左右に動けなどと矛盾した命令を与えると、
 言われたとおり左右に動こうとして機械的に故障するタイプと、
 左右に動くとはどういうことか考えに考えて電子頭脳が故障するタイプがいる」。

 アンドロボットにはこんな文があった。後者のタイプは人間に近い、というのだ。
 ますだ10歳。SFを感じた一文であった。

 ご冥福を……
 いや、SF作家にはもっとふさわしい言葉がある。
 アーサー・C・クラークは天国に行ったのではなく、モノリスに導かれて銀河へと旅立ったのだ。
 今日泊亜蘭氏も、きっと銀河を駆けているに違いあるまい。
 どこまでも遠くへ。和服で光速船に乗り込んで猫を抱き、しゃれた台詞で自嘲しながら。
 どうか素晴らしい銀河旅行を。


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