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ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設 ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。 こちらです https://kakuyomu.jp/users/pennamec001
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 家に帰って、冷凍庫の中にあった「ペットボトル入りの水」を飲みながらパソコンをいじっている。
 水道水を凍らせて、溶かしながら飲む。夏はいつもそうしている。
 この水は酸味があって旨い。
 いや、しかし。
 なぜ酸味があるんだろう、ただの水道水なのに……
 なにか混ぜた覚えはないのにヤクルト系の味がする。
 い、痛んでるってことか……?
 冷凍庫の中で凍っていたのに?
 不思議だが怖くなったので捨てた。

 お腹を壊しませんように。
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 遅くなったけど、「果しなき流れの果に」について。
 時空を超えた壮大な戦いと、「いつまでも待っているヒロイン」の恋愛が結びつく、圧倒的な快感については、多くの人が書いている。
 だから私が書くことはあまりない。
 私が書きたいのは、楽園の建設に関してだ。
 この物語は、歴史を改変して「よりよい世界」を作ろうとする者と、それを阻止して本来の歴史を守ろうとする者の戦いだ。
 最終的に、「戦い」の結末は描かれていない。
 「どちらが本当に良いことなのか」という結論も。
 終盤の展開はものすごいが、「この問い」には答えていない。
 タイムマシンによる歴史改変は、宇宙開発なんかよりも遥かに技術的に困難で、おそらく当分の間、思考実験にとどまるだろう。
 だから、誰か結論を書いてほしい。
 小松左京ですらなしえなかった結論を。
 この問題には強く関心がある。
 
 「明日書く」といったのに、このままでは「明日」が終わってしまうぜ。
 
 ネット上で、プロアマ問わず多くの書き手が小松左京先生の追悼文を書いている。
 もちろん、多くの読み手も。
 みんな、自分にとっての小松作品を語り、小松先生自身の思い出を語っている。
 今日、家に帰ってきてから、ずっと読んでいた。
 「なるほど、そうだよな」というのもあった。
 「え、そういう人だったんですか」というのもあった。

 「小松左京先生は徹底的な楽天主義者」
 「これこれの根拠があって楽観というものではなく思索の原点が楽観」
 「小松左京先生は、今の日本はユートピアみたいなものと言っている」

 このへんは「えっ?」のほう。
 小松作品は、「人類」全体の潜在的な力は信じているけど、「楽観的」という印象は……むしろ絶望的じゃん……
 人間は愚かな生き物って、繰り返し書いてるし……
 もちろん、もっと悲観的な書き方をする作家は大勢いるけど……
 いや、でも、交流していた作家がいうなら、そうなのだろう。
 私は小松左京先生のことをぜんぜん知らなかったのだ。
 いま小松作品を読み返したら別のものが見えてくるかもしれない。
 そういえば「さよならジュピター」もう20年よんでない。
 太陽系脱出移民船団の連中がゼラニウムの鉢植えを気にするところは覚えているが、主人公がジュピター教団とどういう決着を付けたのか思い出せない。そもそも木星どうやって爆発させるんだっけ。ガンマ線レーザーとかだっけ? ジュピターゴーストってなんなんだっけ? 読もう。

 小松作品で、なんといっても好きなのは、いいや、私の心に突き刺さって心の形を変えてしまったのは、
 世界破滅の光景が、一生忘れないくらい胸に焼きついた「復活の日」。
 壮大な時空を超えたバトルと、一人の女の待ち続ける恋が結びついて、生きることは尊いという気持ちになれる、「果しなき流れの果に」。
 世にも奇妙な物語で見て、私の人生観がかわるレベルの衝撃をあたえてくれた「戦争はなかった」。
(もちろん、その後、原作も読みました。太平洋戦争のことを大東亜戦争と書いてることに強い違和感が)
 この三本が、とくに……
 感動した、というより、怖くて凄かった。
 そう。私にとって小松作品は「怖い」「トラウマもの」なんです。
 ホラー小説の怖さとは少し違うんですが……
 
 復活の日で、南極に残った人たちが、アマチュア無線か何かで世界中の声をきくシーンがいい。
 いちばん印象に残っている。
 すでに人類の9割9分9厘は死んで、ところどころに生き残っている人たちが、必死に電波を発している。
 アメリカだかどこだかの田舎から、少年が発してる通信。
 少年は、家族が一人一人死んでいったことを、飼っている馬も具合が悪い事を、自分ももうすぐ同じ運命をたどることを、涙をからして語る。
 南極の人々は、彼にたいして、どうすることもできない……耳を傾けることしか……
 やがて、少年の声が途絶え、ズダーン、銃声が。
 南極の人々は押し殺した声で言う。
 馬だ、馬を射殺したんだ、きっとそうにきまっている……
 違う事はわかっていたが、少年が自殺したんだとわかっていたが、そう言い聞かせないと、きっと南極の人たち自身もおかしくなってしまう……
 この絶望感!
 でも、1960年代に、先行作品もなく、人類絶滅を、迫真の……
 だめだ言葉が足りねえ! このシーンの迫力を、どう形容すればいいんだ!
 
 そうだな、この絶望の中でも、わずかにでも人類が生き残れば復興する、人類ならできる、という事は書いてあった。そういう意味ではものすごい楽観的かも。
 復活の日のあと、人類が文明を復興させるのはきっと大変だったろうけど。
 だって、南極には1万人のこったけど、その99パーセントは男性なんだよ。女性は数十人。
 必然的に、次の世代は、1万人よりも遥かに少数になるわけで……
 人類は100人程度の子供(若者)たちと、1万人の老人……そこから再スタートする。
 きっと子供たちは老人を養いきれない。
 殺して食うんだろうな。
 人類の新たな原罪だ。
 でも、乗り越えられるはずだ、できるはずだと、小松先生は信じて、いや確信して、その状態から這い上がる人類の姿を具体的に構想していたのかも。
 だったら「今の日本はユートピア」発言もうなずける。

 そんなわけで、「小松作品は絶望的な描写が凄まじい」「でも作者は超楽観主義者」って、別に矛盾しないな。

 復活の日だけで終わってしまった。
 明日は「果しなき流れの果に」の話をするぞ。
 小松左京先生が亡くなられた。
 ご高齢でもあるし、体調が悪いと噂もきいていた。
 だから驚きはない。
 ないけれど……

 いろいろ思いが膨れ上がる。
 特に「復活の日」と「果しなき流れの果に」について。
 「戦争はなかった」についても書きたい。
 書きたいが時間がないので明日書く。
 7月25日。私は臨時収入があってリッチな気分を味わっていた。
 すると目の前にゲーセンが。
 そういえば今日はQMA(クイズマジックアカデミー)のSF検定が始まる日じゃないか。
 初日なら参加者は少なく、比較的上位を狙いやすい。やってみるか。
 わずか2回目の挑戦で全国5位。(1000人中5位)
 こ、これはいける!
 百円玉でタワー作って挑むぜ。
 台に張り付くこと3時間。
 その間にも、参加人数は「1000人」から「1500人」まで増えていく。増えれば1位を獲るのは難しくなっていく。
 ついに来た! 高得点の問題ばかり!
 古い海外SFの問題が狙い目だ!
 シマックとかファーマーとかル・グィンとかの問題が出ると高得点!
 新しい海外SFも!
 クリプトノミコン、と……
 バチガルピ、と……
 なんか美味しそうな名前だよねバチガルピ。
 ズバズバ回答していく。
 頭の中に「気持ちいい光」が広がっている感じだ。
 最後はアニメ、無限のリヴァイアスの問題だ。
 ゲドゥルトの海、と……
 
 っと、おー!
 全国1位達成!
 体の震えを抑えられない。
 初日ならいけるか、と思っていたが……本当に!
 やったぞー!
 この達成感だけで3日はヘラヘラニコニコしていられる!

 問題は金を3000円も使ってしまったことである。
 会社から借りた金を……
 給料を前借りしたのだ。
 いかん……
 借りた金を臨時収入とかいってしまう思考回路はダメ人間そのものだ。

 しかも。
 家に帰ってしばらくして公式サイトみると、ランキングが更新されていた。
 私は2位になっていた。
 滋賀県の誰かが、25日の深夜に私をブチ抜いていった。
 私が全国1位だったのは、21時~23時くらいまでか?
 なんと短い栄光か……


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