「灼熱の小早川さん」最高！！

　素晴らしい本を読んだ。この本の素晴らしさを全世界に知らしめたい。

　田中ロミオ「灼熱の小早川さん」小学館ガガガ文庫

　何が素晴らしいかって、まずイラストがいい。表紙の眼鏡っ子がたまらない。理想だ完璧だ。夢に出てくる。出てきてほしい。
　優しい曲線を描くフレームの向こうの、繊細で憂いを秘めた大きな瞳がたまらない。丸顔のなかでほっそりと尖った、ガラス細工のような顎がたまらない。起伏の乏しい未成熟な自らの肉体を、不安げに抱きしめるような仕種がたまらない。鮮やかに白いうなじがたまらない。子犬の尻尾のように左右にピンと飛び出した髪型がたまらない。ひるがえるチェックのスカートがたまらない。
　背景に舞い散る桜の花びらが、切なさとはかなさを倍加させて……
　表紙をめくってカラー口絵を見る。
　ああ！　同じ少女が百面相をしている。怒った顔、泣いた顔、微笑み……脱力したようなトロンとした顔……どれも人間の根源的な生命力を感じさせる素晴らしいものだが、なんといっても怒っている顔がもうたまらない。はっきりと視線をかんじた。
　眼鏡っ子がぼくを見てる……二次元の向こうからぼくを見てるよぉぉぉ！

　失礼。取り乱した。
　内容を読んだ。期待は裏切られなかった。
　メガネの似合う、マジメ少女の物語だ。
　誰も校則を守らない、ゆるーい、だらけきったクラス。
　そこにマジメでカタブツな少女がやってくる。彼女はたったひとりでクラスを改革しようとする。彼女は過激で、炎の剣のようで、クラスの空気を構わず焼き尽くす。
　主人公は洞察力と機転にすぐれ、クラスの空気に溶け込んでうまく立ち回ってきた男。とつぜんクラスの和を乱しはじめた少女に戸惑う。スパイとして少女のそばに送り込まれる。
　最初は少女のマジメぶりに辟易し、それを抑制しようと試みる。だが共にクラス代表の仕事を頑張るうちに、思いはじめる。
　もしかして少女は間違ってないんじゃないか。確たる理念も覚悟もなく、ただみんながそうだからという理由で校則に逆らいサボりまくるクラスメートたちこそ間違っているのではないか。
　主人公は少女の片腕となって、クラスに満ちる「空気」と戦う。最初は演技で従っていた。いつしか本気で惹かれていた。少女の一途な頑張りに。隠された茶目っ気に。もう少女のことが気になって仕方ない。
　その後、主人公の先走った行動と、選挙という挫折があって、二人の間には大きな亀裂が入ってしまう。少女は闘うことを諦めてしまう。
　だがそれでも、主人公は、自分の想いを行動で示したくて、少女のぶんまで背負って独りで闘った。友達全員を失い、傷だらけになって、それでも……
　ついに想いは届き、少女は振り向いてくれた。力を合わせて「空気」の支配を打ち破る！
　めでたしめでたし。

　読後、いちばん最初に胸をよぎったのは、身をよじって苦しむほどの羨望。
　こんな学校生活を送りたかった！
　他のライトノべルを読んだ時には浮かばない想いである。
　ハーレム物など羨ましくもない。
　文学少女シリーズの恋愛は羨ましいが、波瀾万丈すぎて関わりたくない。死んじゃうって。
　だがこの作品には……入りたい！！！

　ガガガ文庫には「スクールカースト物」が多い。
　クラスをがんじがらめにする、見えざる律法。その律法に適応できない者達、あるいは積極的に反逆する者達の、青春小説。
　
　田中ロミオ「ＡＵＲＡ～魔竜院光牙最後の戦い」
　大樹連司「ほうかごのロケッティア」
　そして再び田中ロミオ「灼熱の小早川さん」

　どれも傑作だ。ある意味では、同じ話の変奏曲だ。同じ話をこんなに捻れるものか、という。
　小早川さんは、いちばんの直球。
　ＡＵＲＡは邪気眼妄想、ロケッティアはロケット打ち上げという異物を入れて、デコレーションしている。
　しかし小早川さんはデコレーション無し。
　捻り無し。剥き出し。ありのままで、純粋で、一途で……くるおしいほどに。
　ヒロイン自身のように。

　オススメの一冊です。
　世界に生苦しさをおぼえる者に。
　空気の攻撃力を知っている者に。
　かがやける青春を幻視したい者に。
　そしてもちろん、なによりも、眼鏡っ子好きに！！
　　
　

　

ネットが重いのなんのって

　ネットが重いのなんのって。
　何が原因なんだろう。

　例の「韓流はなぜ駄目か」に反論を書き込んでいるんだけど、もう重くて重くて、何回ブラウザが落ちたことか。
　コメントが１０００以上ついて長すぎる、というのもあると思うが……
　

明日は休みだウヒョヒョヒョイ

　タイトルがなんか常軌を逸しているが気にするな。
　ほんと、ついに休みがもらえたぜ！
（前の休みは１０月２５日。なんと１６日間連続勤務だ）
　もちろん仕事が無い時は全然無いので、あるうちに働いておくほうが良いのだが……良いのだが、疲労がたまる。座ったら寝てしまう。これはやばい。居眠り運転の可能性がある。
　そんなわけで、ここ一週間程「休ませて」「駄目」「休ませて」「駄目」の繰り返しだった。
　ついにもらえたぞ！
　
　そんなわけで思う存分寝ます。
　
　日記のコメントにも明日対応します。
　

人力洗濯は超面倒

　なんと洗濯機が動かない。
　ボダン押しても反応がない。
　とりあえず電源は抜けてない。あとはわからん。
　
　ズボンやワイシャツが相当汚れているので洗濯が必要だが……
　仕方ないので人力でやる。
　超面倒くさい。
　しかも脱水がたいへん。っていうか、どうも明日の朝までに乾きそうにない。
　ガスの火であぶるか？
　いや、危険だ、以前それでライダーグローブを乾かそうとして、溶かしてしまったことがある。
　どうすればいいのか……
　
　そんなわけで洗濯だけで時間が潰れました。
　「ピザーラ犬轢き事件」についてとか、いろいろ書きたかったんだが。

　「ピザーラ　犬」で検索すれば出てくるが、ようするに、
「ピザーラの配達バイクが愛犬を轢いて重傷を負わせた。
　にもかかわらず店長も運転者も誠意ある対応をしてくれない。
　犬は物だから謝罪も補償も一切しない、というのだ」
　という事件だ。
（事件の一方の当事者が言っているだけなので、これが事実の全てだとは限らない。ピザーラ側にも言い分はあるかもしれない）

　あの事件について検索して、じつに驚いた。
　世の中にはこんな価値観の違う人がいるのかと。
　私は最初、「ゆるさんピザーラ！！！　不買！！！」とか怒りにのたうちまわった。犬は物ではない！　いや物だったとしてもちゃんと補償せよ！　最低でも治療費全額！　ムッキー！
　私の飼い犬じゃないのに、なんでこんな怒るの？　って自分でも不思議に思えるくらいの怒りが湧いてきた。
　しかしネットで他人の感想を見ると、正反対の意見も多いのだ。

　「犬の散歩のさせ方が悪かったんじゃないか」
　「３匹も連れて歩くなんて迷惑だ、轢かれて当然」
　「むしろバイクのほうが被害者」
　
　悪質なクレーマーだ、因縁つけてるだけだ、などと言い出す者まで。
　世の中、犬を煙たがっている人が多いのか……
　実際に悪質な飼い主がいることは事実だろうが、この人が悪質かはわからないのに、なぜ断定するか。

　その後、ピザーラ・チェーンの本社から謝罪があったそうで、事態はよい方向に進み始めた。
　ネットで話題になったおかげだ。
　よかったよかった、が……
　犬を家族だと思っているものと、邪魔だと思うものの断絶は深い。
　その深さを思い知らされた。

京アニの新作はジャンキーワールド

　なんでもネットの噂によると、「京アニの新作は京都が舞台で、ジャンキーワールド」らしい！！　拡散希望！
　なんとジャンキーがテーマ。いままで受けてきた緻密な作画によるほんわか美少女路線を振り捨てて前人未到の荒野に進撃する！　アグレッシブ！　そこにシビれる！　あこがれる！　もうヤンデレとか古いよ、これからはジャンデレだよ！　拡散希望！
　と書いた所で
「ジャンルキーワード」の読み間違いだと気づいた。
　なんだよおどかしやがって。
　こうして、インターネットにはデマが広がっていくのです。
　みなさん気をつけましょう。
（えーｗ）
　
　今日は大変だったよ。
　カネがなくてね、財布の中身が空で、もちろん預金などという天上界の概念はあるはずもなく、だが、電車で出勤しなければいけない。私はついに切り札を出した。
　「１０円貯金」！！
　説明しよう、ますだはペットボトルに１０円玉を貯金しているのだ。
　鈍く赤茶色に輝くコインがぎっしり、これこそがますだの生命線なのだ。
　こないだ３０００円たまったが、カネに困って使ってしまった。
　現在、２０００円まで回復した。
　夢はこれを３万５０００円ためてアパートの更新料に当てることである。
　そんな世知辛いものを夢と申されましても。
　さあ、１０円玉貯金をカバンに入れて出撃だ。
　切符を買うぞ、と２１枚ジャラジャラ入れる。
　弾かれた。戻ってきた。
　もう一回。
　弾かれた。戻ってきた。
　２０枚までしか受け付けてくれない……！！
　そうか、法律か！
　日本の硬貨が法的強制力を持っているのは、１種類につき２０枚まで。
　２１枚以上は受け取りを拒否できるのだ。
（拒否しなければいけない、わけではない）
　しかし２１枚入れないと切符が買えないのだ。
　どうする？　どうする？　考えろ考えろ！
　ハッ！　
　まず２０枚で買えるギリギリの切符、１８０円を買い、とりあえず電車に乗って目的地最寄り駅まで行き、足りない部分３０円を窓口で払う！
　これならば２０枚を超えることがない。
　分割テクニックだッ
　こうして今日も出勤できました。
　最初から窓口に行って１００円玉に両替すればいいんじゃないかって？
　……。
　そうですね。