唯一の暖房器具が使用不能に！

　私はこの冬、暖房器具を使わずに過ごしてきた。
　ズボンを二重に履き、コートまで着てマフラーして寝れば、暖房などいらない！
　室内でも息が真っ白だけどいらない！
　夏だってクーラーを一切使わなかった、こうなれば意地だ。
　何の意地？　反原発派だから電力使用を極限まで減らしてみせるという意地？
　最近、活動らしい活動はしてないけど、心の片隅にはそういう考えもあるね。

　まあ単にどこまで節約できるか楽しい、というのもある。
　近い将来来るだろうホームレス生活に備えて今から訓練しているのだという、ギャグなんだけどちょっぴり本気の考えもある。
　でもさすがに、喉が痛い頭が痛い、風邪気味となると、これ治さないと……少しは温めるか、という気になる。
　そこで、我が家唯一の暖房器具である「湯たんぽ」が登場だ！
　お湯をわかす時しかエネルギーを消費しないので、電力消費も二酸化炭素排出も最小限にできるという凄いアイテムだ！
　だってこの湯たんぽは１．５リットルだけど、１．５リットルのお湯の温度を１０度から１００度まで上げるのに必要なエネルギーは、わずか１５００×９０で１３万５０００カロリー。これはジュール換算で５６万ジュール。キロワット時で言えば「０．１５キロワット時」。
　たったの０．１５キロワット時ですよ！　１５０ワットの家電製品を１時間使った分の電力消費ですよ、たったこれだけのエネルギーで数時間は暖かい、エアコンやセラミックファンヒーターなんて一晩で数キロワット時は使いそうなのに、ケタ違いの少なさ！
　
　お湯は沸きました。さあ湯たんぽを……
　開け……開かない！　
　蓋が錆びついてる！　使用不能！
　げええ～。
　仕方ないので、オイルの４リットル缶に熱湯入れて、湯たんぽのかわりに布団にいれました。うーん、漏れないか心配だ。