ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設
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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 田中芳樹「タイタニア」5巻が売っていたので、「ウヒョッ!」と奇声を発しつつ買った。 これが最終巻だ! 27年かけて完結した! (そのうち22年は中断していたけど!w) うーん、面白い! 読む手が止まらない! 宇宙を支配する一族タイタニアの凄惨な内乱。激化また激化、逆転と謀略、それらが積み重なって、悲劇的なラスト……! 4巻ではただのアホだったラドモーズが、化ける! 3巻でゼルファが化けたのと同じくらい化ける! ファン・ヒューリックが戦術家ぶりをちょっとだけ発揮! やられたまんまじゃ終われないよね! まさかの超巨大宇宙戦艦出撃! 敵味方を蹴散らす! あんなデカブツは役に立たないと散々言われたのに強い! 裏切り、また裏切り、もう誰が誰の味方なのかわからない! そして、それらすべてを画策していた黒幕は……! 黒幕の真意をみごと分析してのけるドクター・リー。 黒幕を動かしていたのは、あまりに歪んだ幼児的願望だ。 そんなもののためにタイタニア一族が殺し合いをさせられ、何十万という一般市民が道連れにされたのか。 そこまでの怪物を育て上げてしまった、タイタニアの闇の深さ……! 最後の最後で心が通う、ジュスランとイドリス。 そして、ラストシーンは、権力の虚しさ、平凡に生きることの尊さを描き、ささやかな愛を描く…… 4巻を読んだ時も思ったけど、そうくるか! と、常に予想を超える展開。 どっちに行っちゃうんだ! という展開と、入り乱れる登場人物たちが、でもピタッと一ヶ所に収束する。 おおっ! って思った。 ある意味、「逆デウス・エクス・マキナ」とでも言うべき展開ですよね。 神様が出てきてみんなを助けてくれるデウス・エクス・マキナじゃなくて。 いちばん悪いやつ、大魔王がでてきて、そいつをみんなでボコることで、いままでの対立や怨恨を解消するという。 人間関係も入り組んでいるし、対立の構図もややこしいんだけど、でも4巻5巻は「こいつが悪い」という「ラスボス」がいる話なんですよね。3巻までのタイタニアは、「こいつがぜんぶ悪い」ってのはなかったはず。 次元の違う外道を出すことで、権力闘争だったものを「魔を討つ戦い」に質的変化させたんだね。 タイタニア3巻までは「思想対立ではなく、単に権力闘争である」という点で「銀英伝とは違う」。 でも4巻5巻は「明確な倒すべき悪」が出てくる「魔物退治」の話であるという点で「銀英伝とは違う」。まあ銀英伝でも地球教とかは「悪の黒幕」として否定100パーセントで描かれていますが…… あと、ファン・ヒューリックが完全に脇役だった。意外。 彼はタイタニア内乱と崩壊の引き金を引いた人物ではあるけど、そのあとは概ね受動的で、「なにがなんでもあれをやるぞ」という情熱・野心・怨念に欠けていた。とくに4巻5巻では「有能な善人」というだけの存在だった。 もう少し主役っぽく活躍するだろうと思っていたので驚いた。 1巻から3巻までをもう一回読み返したいなあ。 終わりを知った上で読んだら、違う楽しみがあるだろうなあ。 PR
無題
>3巻でゼルファが化けたのと同じくらい化ける
4巻でゼルファが化けた、の間違いでした
無題
僕も読みました。
面白かったのは否定しませんが、終盤書き急いでいるような印象を受けましたが、どうでしたか? 5WIHが曖昧というか、どこで誰が何をしているのかよくわかんないところがありまして、ちょっと混乱しました。 例えば、ジュスラン卿が天の城に乗り込もうとして艦橋で皆とお別れをするシーン。 いつのまにか侍女と王女殿下が居てお別れしているんですけど、ヒューリックさんと顔を合わせているんじゃないの? エピローグと矛盾するんじゃないか、とか。 藩王府の宮殿に入ってから先行したり分かれたり合流したりと忙しく分かりにくいなぁ、とか。まぁ、多少のご都合主義はともかく、さすがにデオドラさんの行動は支離滅裂すぎなような気がします。
無題
>こうひんさん
場面転換とか情景描写をごっそり削ってますよね。 「場面」という概念すらあいまいで、その時あっちとこっちで何が起こって誰が何を喋って、っていっぺんに書いてしまう。それも「セリフを先に書いて」それが誰のセリフで、どこで発されたのか後で書く。脳内で映像化されることを拒むような書き方。 そうかと思えば、台詞の途中で Ⅱ とかいって場面転換し、実は場所が変わっていなくて台詞が続く。 変則的な小説の描き方ですよね。 ご指摘の、乗り込む直前にヒューリックとフランシアが顔を合わせているというのは、「言われてみればそのとおりだ!」 他にも終盤で フランシア「さっきの部屋で、イドリス公が亡くなっていました」 ジュスラン「そうか……アジュマーンにやられたんだな」 という会話がありますが、ジュスランあんた今更何いってんの、あんたはイドリスがアジュマーンに射殺される瞬間を見てるじゃないか、(少なくとも射殺の直後を見てるはず)なんで「今知った」みたいな反応してるの? 4巻でも、エルビング王国の艦隊編成に矛盾があるんですよね。32ページ「戦艦はない」194ページ「戦艦が3隻ある」。 でも、こうひんさんの指摘するのが最大の矛盾ですね。 週刊連載だったらともかく、年単位の時間をかけてるのに…… 書いたものを読み返してないんでしょうか。 大御所過ぎて編集さんもノーチェックなんですかね?
無題
ネットに書いてあることで、事実確認してないんですが、
「そもそもフランシアはタイタニアの生を名乗ることを許されていないはずである それなのに5巻ではいきなりタイタニアの性をもっており、テオドーラから『タイタニアを名乗る資格はない』とか言われちゃってる。矛盾だ」 という指摘もあります。
無題
やはり麒麟も老いては……なんですかねぇ。
銀英伝も矛盾はあったのですがいわれるまで気がつきませんでしたが、これはちょっと……。 でもまぁ読んでいる最中は面白かったんでいいです。 戦艦の件はきっと、海防戦艦ですよ。五千トンくらいの排水量に30センチ砲を無理やり搭載した砲艦。一応対外的には「戦艦」で押し通しているんですが、恥ずかしいんで戦艦扱いはしたくない、とか。
無題
>こうひんさん
戦艦に関しては重箱の隅ですし、バルアミーも「それでは使い物になるまい」って評価しているので、言い逃れはできます。 「エルビング王国の基準では戦艦だが、ドクター・リーの基準では戦艦ではなかった」ということです。 こうひんさんは海防戦艦といってますが、むしろ「海防艦」かもしれません。「日本海軍が戦艦鎮遠を海防艦に分類したような意味の海防艦」です。 きわめて旧式で第一線の任務に耐えない戦艦ということです。 「40年前に買った」「当時すでに旧式だった」ということですから。 戦艦の件はそれでいいにしても、フランシアとヒューリックが面識あったという件は、ちょっと言い訳が思いつかないですね…… ラスト台無しだから、いずれ加筆修正して欲しいですね。
無題
あの「蛇足」がすべて悪いのです。あの本来の意味「余計なものを足してすべてを台無しにする」のとおりの蛇足。アレがなければ、面白かったなぁと余韻に浸れたのに。アレのせいで醒めちゃってしたくも無いあら捜しなんかするハメになってしまいました。
文庫化のときに「ジュスラン卿の情人に興味は湧いたが、ぶしつけだったので視線を向けなかった」とか「どこかで見たような気がしたが思い出せなかった」という文章を付け足してくれれば十分に補完できますよね。 それよりもアニメ2期が始まって欲しいのですが。 黒太子号無双のシーンなんかアニメ映えすると思います。 ……けど、難しいでしょうなぁ。
無題
顔を合わせたと言っても、フランシアとヒューリックがじっくり話しあったわけではないので、「たまたま思い出さなかった」とすることは可能ですよね。フランシアはともかく、ヒューリックはわりと抜けてる印象がありますし。
最後のシーンではちょっと変装してましたから気付きませんでした、ということにしてもいい。 あとがきは、私も「うーん」と思いました。政治的なことは創竜伝に隔離して欲しい気がしますね。とくに独創的な意見というわけでもないしなあ。
はじめまして
他に気を取られていて、出ていたのに全く気が付きませんでしたが、とにかく5巻には驚きました。 「彼」の真意については、今までも色々な人間が語り、そしてここでも語っていましたが、実は「全部当たっていた」という感じなのが凄いですね。 (しかもそれら全てが全部とも限らないと。) それも「彼」の「器」という物が余りにも大きかったが故にというのが最大の皮肉。 ジュスランは「何も無い」と言ってましたが、自分としては相矛盾する「何もかも」取り込み過ぎて、遂に自壊してしまったという感じですね。 いわば長期に渡った絶対権力が行き着いた先というわけで、最後にジュスランが「中興」を拒否するという展開も必然。 とにかく自分としては、まずコミック版の再開に期待します。
無題
>JINさん
体調を崩していたので、レスが遅くなりました。ごめんなさい。書き込みありがとうございます。 「彼」の真意については、私の意見と違うので、興味深い考えですね。 私は「彼」は器など大きくなく、ものすごーく卑小な心で動いていると思いました。 お金持ちの家に生まれた子供が「自分の人生は親が引いたレールの上を歩いて行くだけだ。これで生きているといえるだろうか?」とか言い出して、でも親から離れて裸一貫でやっていく勇気はない、みたいな。 (なぜ陰謀をめぐらせたのか。普通に退位するとか、タイタニア解体を宣言することを、なぜやらなかったのか?) 「おぼっちゃんの甘え・究極バージョン」とでも言うべき超くだらない考えで、でも、だからこそジュスランには理解できた。「自分も大差ない」と思い知ってしまった。 ジュスランはもともと権力闘争を嫌っていたようですが、タイタニアから離れると誓った最後のきっかけは、「自分と彼は似ている」ということではないでしょうか。 器が大きすぎた説、は私の意見と全然違うので、「どのあたりを読んでそう思ったのだろう」と疑問に思います。 (喧嘩するつもりではありません、たんに知的好奇心をそそられました) よかったら、少し説明していただけませんか。 それにしても…… 大空位時代は、あくまで一時的なものですよね。 「こうしてタイタニアは滅亡した」ではなく「大空位時代」って書いてある以上、いずれ何者かによって再建されたんでしょう。 ジュスランではないというだけで。 大空位時代のあいだ、タイタニアなしでもやっていけることを人類が知った。それだけでも意味はあった、ということなのでしょう。 |
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