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ますだ/ペンネームCの日記です。06年9月開設 ウェブサイト「カクヨム」で小説書いてます。 こちらです https://kakuyomu.jp/users/pennamec001
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 8月10日、11日は高速道路のパーキングエリアでクルマの誘導をしておりました。
 過去に数回経験しているけど、それはゴールデンウィークや秋。比較的楽な時期。
 真夏は7月にやったきり。
 辛かった! 7月も辛くて倒れそうだったけど8月10日はもっと辛かった!
 死んじまうわ! と何度も思った。
 上から太陽、下からアスファルトの輻射、横から大型トラックの排気が。
 熱、熱、さらに熱というトリプルパンチ。
 水も塩もちゃんと摂取したんだよ。午前中だけで2リットル飲んだよ。
 でも汗がダラダラ出るだけで乾かないから体が冷えないんだよ。
 熱中症イコール脱水症状だと思ってる人がけっこういる。でも、たとえ水分塩分が足りていても体温が高くなれば人は倒れて死ぬんだよ! 逆八甲田山だよ! エンジンもパソコンも人間も同じだよ!

 10日も11日も、同僚がひとりずつ熱中症。10日のときはとくにひどく、1時間以上も起き上がれず。
 俺自身もへろへろ。激しい頭痛と吐き気、手足の震えが襲ってくる。
 根性ないから、「体調が悪いので休憩します!!」って早めに音を上げ、涼しい場所で休憩、水を頭からザブンザブン。フーすっきりした。頭の中にかかっていたモヤが一気に晴れた。
 寒い時もそうらしいが、ほんとうに熱中症が限界まで行ってしまうと、むしろ暑いと感じなくなって、「あれ? ふわふわした気分で、べつに暑くないのに、立っていられないぞ、あーれー?」みたいな感じで倒れるらしい。
 恐ろしい……そこまで行かなくて良かった。
 
 そんなわけで灼熱地獄の勤務を2日。
 あまりの疲労に、帰宅するなり失神。数時間タイムスリップ。

 その疲れを癒すために月曜日は1日だけ休みをもらった。
 どうしたものか……
 コミケ行くか……
 でも灼熱の10万人の中を歩くとか、それだとますます疲れるな。あとで後悔するだろうな。
 今度こそ倒れる可能性があるな。
 
 そうだ、映画なら! 館内なら冷房も効いてるし消耗度は低い!
 気になっていた、巨大ロボット映画「パシフィック・リム」を見てこよう!
(観てきたので、感想書きます)
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 パソコンとバイクと体がいっぺんに調子悪い!
 まずパソコンだが、コピー・アンド・ペーストがうまく出来ない。
 ほら、コピー・アンド・ペーストって、まずマウスの左ボタンをクリックした上で、マウスを動かし、指定したい範囲の文章をベーッと反転させる。そのあとにサクッと右ボタンをクリックして「コピー」とか「切り取り」とかやるんですよね? みんなもそうやってますよね?
 ところが、指定できない! 黒い範囲を広げる途中で指定がリセットされちゃう! またクリックしなおし!
 なんとか上手く、必要な文章全てを反転させて、さあ右クリック……この一瞬の間に反転が解けてしまうんだよ! またやりなおしだ!!! 3回やっても5回やってもできない! うがあ!
 「3行くらいなら持続するかな? 5行は駄目かな?」とか少しずつコピー・アンド・ペーストしてるんですよ!
 この文章もテキストエディタ上で書き、そんな感じでチマチマ転記してるんですよ!

 ……これはパソコンの不調じゃなくてマウスの不調かもしれん、と思ってタッチパッドを使ってみたら、もっとできなくなった。俺の器用度でタッチパッド操作なんて無理!!
 
 さらにバイク!
 ここ3日くらい、急にバッテリーが上がっちゃったのですよ!
 セルスターターが回らない!
 走っていれば多少充電されるんだけど、セルスターターでエンジンを2回くらいかけたら、また上がって、まったくセルが回らなくなる。30キロ走っても、その程度しか充電されない。
 どういうことですかこれ。
 バッテリー交換したの3月なのに、もう寿命?
 それとも発電機やレギュレーターの故障か?
 とにかく今はがんばってキックでエンジンかけてます。
 そうなんです、2月や3月のころはできなかったキック始動を、必要に迫られてマスターしたのです。
 他の人はバイクにまたがったまま、左足を後ろに出してエイヤッと踏むけど、私のばあい、それだと駄目らしい。ぜんぜん力が入らない。バイクがドッタンバッタンと揺れるだけで何十回やっても始動しない。
 自分はバイクを降りて、バイクに乗る向きとは正反対になって、目の前のキックを体重を込めて踏みつける。これなら力が入る。
 このときのポイントとして、片手を後ろに回してスロットル握っておくこと。
 エンジンがわずかでも反応したらスロットル開けろ! あらかじめ握ってないとダメだ! 間に合わない!

 これらの工夫により、早い時は一度、遅い時でも10回キックすればかけられるようになった。
 でも……いまは夏だからな。
 冬になったら、また無理になるかも?

 最後に体だ!
 なんか慢性的に眠い……
 また無呼吸症候群の症状が出た感じ。
 暑くてボーっとするのと相乗効果でかなりヤバイ。
 休みをもらっても寝たきり。
 こないだなんて朝10時に帰宅して、次の日の朝5時まで起き上がれなかった。

 皮膚病も悪化して、こないだ大学病院でステロイドと抗生剤もらって来た……
 薬を3種類飲んで、毎日3回も軟膏を塗らないと治らない……

 ああ本格的に病人ー。
 こないだ書いた「水の中に空気の泡を入れて空気を冷やすエアコン」(仮称バブルスター式)だけど、「井戸水エアコン」が廃れた以上、やっぱり駄目なのかな。
 井戸水をエアコンの中に引っ張ってきて、風を浴びせることで空気を冷やす「井戸水エアコン」。
 ググって出てきたサイトを数十ほど読んだ。
 むかしはけっこういろんなところで使っていたらしいし、1960年代にはシャープもそういうものを作っていた。
 なんで井戸水ばっかりで水道水エアコンがないのか不思議だが……
 水道水より冷たい井戸水を流しっぱなしにしても、普通のエアコンには冷房性能が及ばないらしい。
 昔はエアコンは高価で電気をバカ食いしたから、安価であれば性能が低くても良いという需要があった。だがいまはそのへんも改善されてきたので、あえて井戸水エアコンを選ぶほどの利点はなくなった。だから井戸水エアコンは廃れた。らしい。
 だったら、水道水を貯めて使うバブルスター式はもっと性能が劣ることになるか?
 残念だ。
 でもいちどくらい試してみたい。
 やっぱり暑いわー!
 とくに昨日!
 屋外で働いてるからエアコン買ってもあまり意味が無い、という理由で(嘘です、カネがないからです)エアコンを持っていないのだが……

 なんとかして扇風機以上の冷房ができないか?
 そうだエアコンって自作できないのか? 19世紀には作られてるんだから難しい機械じゃないはずだ。

 と思ってぐぐってみたが、「市販のエアコンと同じ、冷媒を蒸発させて循環させるエアコン」は誰も自作してないみたいですね……
 水の蒸発を利用するとか、井戸水を使って空気を冷やすとか、そういうのはあるけど。
 
 ふと思いついたんだけど、熱帯魚の水槽のポンプ、水に空気を溶かす奴、あれをでかくすれば冷房にならないか?

 ようするに浴槽に水道水をなみなみとたたえて、ポンプで空気を水に注入しまくる、当然、水には溶けきれない。すると、その空気は水によって冷やされた状態で泡になってブクブクでてくるはずだ。あたりの空気は少しずつ冷えていくはずだ。そのかわり浴槽の水がヌルくなるけど、蛇口をひねればまたすぐ冷たくなる。
 
 こんな簡単に冷房できるなら、とっくに商品化されてるはずだから、無理なのかな?

  「グレート・リフレクター」

 教会のガラスドームで、夜を徹して異端審問が行われていた。
 いま西の空に、弱々しい光の『偽の太陽』が沈み、東の空から眩いばかりの金色の環が……『真の太陽』が昇ってくる。誰もが知っている通り、真の太陽は円環の形をしている。
 異端科学者である彼はガラスドームの中央で椅子に縛り付けられ、大勢の審問官に囲まれていた。
「偉大なる造物主グレート・リフレクターの御名において問う! そもそも、人間が他の星から来たというが、『他の星』とはなんだね? そんなもの、どこにあるというんだ? 空にあるのは偽の太陽と真の太陽、その2つだけではないか?」
 またその話を繰り返すのか。彼は衰弱した体に鞭打って声を張り上げた。
「それは2つの太陽の光が強すぎ、他の星を隠しているからです。常にどちらかの太陽は出ているから……しかし私の打ち上げた観測ロケットは、空が真っ暗になる高空まで到達し、ちゃんと星の写真を撮影しています。提出した資料をお読みになっていないんですか?」
「機械の撮った写真などあてにならん、トリック写真かもしれん」「トリックでなかったとしても、神が人間の信仰心を試すために作った虚像であろう」
 彼は反論を返さなかった。無駄だと悟ったのだ。自分が半生をかけて、あらゆる手段で証拠を揃えたのに、こいつらは断じて認めようとしない……
 目を閉じ、自分が異端者として処刑されることを確信したとき、周囲の審問官がざわつき始めた。
「猊下!」「枢機卿がいらっしゃったぞ!」「なぜ、このような場所に!」
 人波がまっぷたつに割れ、鮮やかな聖衣をまとった美丈夫が現れた。教会を統率する十二人の枢機卿の一人、最年少にしてもっと声望を集める男。
「いやね、骨のある異端者が出たと聞いて、見物したくなってね」
 その声も、同性ながら聞き惚れてしまう美声で、あらゆる恐怖や不安を忘れてすがりつきたくなるほどの優しさに満ちている。
 彼は最後の気力を奮い起こして枢機卿の顔を凝視した。
「お話したいことがあります。他の連中には無理でも、天才と呼ばれる貴方なら、きっと理解できる」
「おい貴様! 侮辱するものいい加減にしろ!」
「まあ待て、聞こうじゃないか」
 微笑む枢機卿に、彼は烈しい視線を向けたまま、熱弁を振るい続けた。
 文献資料、化石資料、ロケットによる天体写真、力学計算、あらゆる方法で研究を重ねてきた。その全てが、一つの結論を指し示している。
 『聖典は間違っている』。
 『我々人類は、地球という別の星からこの星にやってきた』と……
「一万年前、人類は地球という星から恒星間の距離を超え、この惑星に移民したのです。ところがこの惑星は、重力と大気こそ地球に似ていたが、きわめて寒かった。当時の全世界が凍結状態にあったことは化石資料により明らかです。
だから人類はこの惑星を暖めたのです。
 惑星の直径よりも巨大なパラボラ反射鏡、『グレート・リフレクター』を建造して!
 そうグレート・リフレクターは神の名前ではありません、鏡の名前なのです!
 グレート・リフレクターはこの惑星の周囲をめぐる衛星軌道に乗っており、常に太陽を挟んで反対側、夜の側に位置し、パラボラで太陽光線を集中させ、惑星の夜の側を暖めているのです。
 そうです。我々が『偽りの太陽』と呼んでいる弱い太陽こそが実在する太陽で、『真の太陽』と呼んでいるのは、グレート・リフレクターに太陽が反射した像なのです! 『真の太陽』が円形ではなく環の形をしているのは、真ん中に惑星があって影になっているからに他なりません! 私の仮説以外で、真の太陽が円環である理由を説明する方法はありません!」
 その後も彼はえんえんとしゃべり続け、枢機卿は眉一つ動かさず、腕組みしてその言葉に耳を傾けた。
 すべてが終わった時、
「……成程。理屈が通っている、見事だ」
「猊下!」「まさかそんな異端者に!」「許されませんぞ!」
 審問官達は口々にわめく。
 彼の胸の中に「やった!」という達成感が広がっていく。
「だがな……正しいからこそ、駄目なのだ」
「なんですって……?」
「教会は国家よりも上に在り、世界の人々を教え導いている。人々が苦難に負けず働き、子を成して死んで行けるのは、教会の聖典が正しい生き方を諭しているからだ。そんなにも大切な聖典に、大きな嘘が書かれている……一介の異端学者が聖典の嘘を暴いた……だとすれば、誰が聖典の道徳を信じる? 人々はたちまち働くことをやめ、世は悪徳に満ちるだろう。聖典とは、教会の教えとは、たとえ間違っていたとしても、絶対に間違っていると認めてはならないものなのだ」
 一転して彼の体は重く冷たく凍りつき、絶望に震え出す。
「この者を即刻処刑せよ。研究資料もすべて破棄。世界に、不安をもたらす真実は不要」
 兵士たちが彼を連行して処刑した。彼はガラス球のように無感情な眼で死んでいった。
 人々が世界の真実を受け入れるのに、なお数世紀が必要であった。 

 


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